アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。黒姫山開山登山
2022年06月15日6月12日(日)、今年も信州しなのまち観光協会主催の黒姫山開山登山が行われました。
黒姫山は妙高戸隠連山国立公園内にあり、妙高山・戸隠山・飯縄山・斑尾山とともに信越五岳(北信五岳)と呼ばれる山の一つです。
火山である黒姫山の山頂部には火口跡があり火口の内側は国立公園の中でも最も利用規制の厳しい「特別保護地区」に指定されています。そこには火口原(湿原)が広がっており黒姫山湖沼・湿原群と呼ばれ環境省の指定する「日本の重要湿地500」のうちのひとつでもあります。
「七つ池」と呼ばれる池が点在していますが、実際の数はもう少し多そうです。
また火口の中には小黒姫(御巣鷹山)(2,046m)と呼ばれる小山があり、これがおよそ4万年前の黒姫山の最後の噴火の時にできた中央火口丘と考えられています。黒姫山の最高地点である頂上(2,053m)は小黒姫ではなく外輪山の稜線上にあります。
<山頂にて>
今年はたくさんの参加者があり、他県からも多くの参加者を迎えて賑やかな開山登山となりました。戸隠自然保護官事務所の2人も登山道の巡視を兼ねて参加してきましたよ。 昨年は黒姫高原側からだったのに対し、今年のコースは大橋林道の登山口側から。カラマツやブナ、ダケカンバなどの新緑が奇麗でした。 お花もたくさん咲いていましたよ。
<オサバグサ>
<マイヅルソウ>
<サラサドウダン>
<ムラサキヤシオ>
<イワカガミ>
<ミツバオウレン>
<ツマトリソウ>
<サンカヨウ>
<ツバメオモト>
山頂部には一部雪もたくさん残っていました。火口原の広い草原、テクニカルな岩場セクションなどもあり、まるでアトラクションのような変化に富んだコースが黒姫山の魅力ですね。
梅雨の真っただ中にもかかわらず、狙ったように梅雨の中休みとなり、皆さん暑くもなく寒くもなく心地良い登山を楽しまれていました。
<朝霧に煙るカラマツ林>
<稜線上>
<観光協会長による安全登山祈願>
<火口原の日陰にはまだ雪が>
<山頂に広がる火口原>
<あまとみトレイルの道標>
<峰の大池 クロサンショウウオの卵塊>