アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、上信越高原、妙高戸隠連山、中部山岳、白山、伊勢志摩国立公園があります。
【報告】藤前干潟釣りゴミ清掃活動
2022年05月24日
国指定藤前干潟鳥獣保護区
中部地方環境事務所
国指定藤前干潟鳥獣保護区、アクティブレンジャーの西部です。
先週、5月14日(土)に、藤前干潟協議会(事務局:名古屋自然保護官事務所)とWATERSIDE CONTROL(※)さんの主催で、藤前干潟釣りゴミ清掃活動を実施しました。
藤前干潟ふれあい事業実行委員会にも共催いただき、多くの方にご参加いただきました。
ありがとうございました!
→【お知らせ】渡り鳥飛来時期に藤前干潟の釣りごみ清掃活動を行います[中部地方環境事務所]:環境省 (env.go.jp)
(※)WATERSIDE CONTROLさんは、釣り愛好家の方々でつくる団体で、10年以上、定期的に藤前干潟で清掃活動をされています。
<2022年5月14日(土)釣りゴミ清掃活動終了後の集合写真>
近年、新型コロナウィルス感染症の感染防止対策が進む中で、屋外でのレジャーが注目を集め、ここ藤前干潟でも釣り客の急増などを受けて釣りゴミが目立つようになりました。
藤前活動センターや稲永ビジターセンター、名古屋市野鳥観察館のスタッフが、施設運営業務の合間に清掃活動を実施していましたが、やはり普及啓発をもっと推し進める意味もこめて、藤前干潟協議会で清掃活動を実施しようという声が協議会メンバーの中からあがりました。
具体的な実施方法を話しあう中で、釣り人の皆さんと一緒に何かできないか、という意見が出てきたことから、藤前干潟ではすでに清掃活動を実施しているWATERSIDE CONTROLさんにご相談し、実現にいたりました。
<2011年撮影:釣り糸に絡まってしまったスズガモ>
これまでに藤前干潟協議会では、マナーの悪い釣り人の増加で、藤前干潟を釣り禁止に出来ないか、といった意見が出されたこともありました。
ニュースなどでも、釣り人のマナーがクローズアップされてしまうことが多いのですが、釣り場の環境や利用する他の人々のことを考えて行動する釣り人もいることを知り、釣り禁止!といった対立構造ではなく、一緒に出来ることを考えてやっていこう、という話ができたことは藤前干潟にとっても良かったのではないでしょうか。
今回の清掃活動では、藤前干潟協議会のメンバーやオブザーバーだけでなく、地元の釣り具やのスタッフさんや、パタゴニア名古屋の方など、本当に様々な立場の方が参加してくださいました。
<2022年5月14日 清掃活動風景>
当日は、事務局で事前に把握していた参加者は44名でしたが、当日に駆けつけてくださった方なども合わせると50名を超える参加者がありました。
風の強い日となりましたが、誰一人、大きなけがもなく、予定していたスケジュールよりも早く無事に終了しました。
釣り糸や釣り針など、釣りに関係したゴミのみの重さは約10kg
<釣りゴミだけを集めたカゴ>
<拾ったごみ>
渡り鳥の飛来シーズンに、少しでも釣り糸などに引っかかって命を落とす生きものが減ってくれることを願っています。
残念ながら、藤前干潟には、釣りゴミだけでなく漂着ゴミがたくさんあります。
5月末には、市民ボランティアによる藤前干潟清掃活動も実施されます。
こちらは、一般募集をしていますので、この機会に藤前干潟の清掃活動に参加してみたい、と思われた方は、ぜひご参加ください。
→藤前干潟クリーン大作戦実行委員会
藤前干潟クリーン大作戦からのお知らせ - cleanupfujimae-1 ページ! (jimdofree.com)
今後も、藤前干潟に関係するいろいろな方々と協同しながら、保全と活用について発信していきたいと思います。
ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうござました。
2022年、藤前干潟はラムサール条約登録20周年をむかえます!
ぜひ、藤前干潟のいろいろなイベントに参加してみてください。
●藤前干潟のホームページでイベント情報をご確認ください!
藤前干潟 ~人と自然をつなぐ翔橋~|イベント情報 (env.go.jp)
●国指定藤前干潟鳥獣保護区のFACEBOOK
国指定藤前干潟鳥獣保護区~ラムサール条約登録湿地~ | Facebook