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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

令和3年度「子どもパークレンジャー 自然観察&自然と地形地質のつながりを知ろうin平湯温泉」

2021年05月24日
中部山岳国立公園

こんにちは、中部山岳国立公園管理事務所の福澤です。

例年より早い雨の季節になりましたが、好天の5月12日(水)、元気いっぱいの地元中学一年生18名が環境省事業のひとつ「子どもパークレンジャー(JPR:Junior Park Ranger)」に参加してくれました。

子どもたちが自然の中で楽しみながら自然の大切さを学ぶプログラムで、全国の国立

公園で行われています。

https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/about/index.html

今回のプログラムでは、昨年開催にも増して新型コロナウイルス感染症対策が求められており、終始マスクの徹底、密を避ける、適時手洗いの実施などスタッフ一同念入りに計画して臨みました。

朝の飛騨・北アルプス文化センターに集合した子どもたちを前に、環境省中部山岳国立公園平湯管理官から国立公園とレンジャー(自然保護官)の仕事の説明があり、そして今日学ぶことを身近な人たちに積極的に伝えて欲しいと「子どもパークレンジャー」の任命が行われました。

今回平湯のプログラムは昨年同様で平湯の森の中に整備された平湯自然探索路を歩きながら木々や植物を観察し、平湯大滝では地形地質から成り立つ自然環境も学びました。

出発地の飛騨・北アルプス文化センターのすぐ向かいに見える大きな木々には希少猛禽類のクマタカが生息していたと言うガイドさんの話に驚きながら元気よくスタートです。

森の中では、根曲がりした大木や木に生える苔の高さが一定の理由など日本海気候の影響を受け雪深い平湯ならではの特徴を観察しました。

平湯キャンプ場では、飛騨側北アルプスのシンボル笠ヶ岳が臨まれ、目視できる縞模様は火山噴出物の堆積跡であることや、平湯から近いアカンダナ山が活火山であり横の白谷山、焼岳と合わせて焼岳火山群であること等を学びました。

午前の部が終わろうとした頃、平湯キャンプ場に可憐なニリンソウが点々と咲いているのをガイドさんが見つけ、子どもたちも見入っています。

これを見た別のガイドさんがキャンプ場の上部にもっと大きな群生地があると案内してくれました。実は、平湯キャンプ場は昨年の大雨で土砂流出など大きな被害を受け、その群生地も流されたのではないかと心配しましたが、見事な一面ニリンソウのお花畑が広がっていました。大雨の影響があった場所ですが、植物の生命力と復元力は本当に凄いです。

午後の部は、平湯大滝まで歩き乗鞍岳火山によってできた地形と地質を学びました。

乗鞍の四ッ岳噴火によって流出した溶岩が浸食されて平湯大滝ができたこと、その溶岩末端は平湯スキー場手前あたりに在ることから平湯大滝は現在の位置まで約4万年をかけて数百メートルも浸食移動したこと、などビックリするような話です!

地質特徴が見られる地点ではクイズ形式で石の名称や種類、成り立ちなど中学理科の授業に出てくる話を興味深く解説して頂きました。火山岩の種類の覚え方は、か(花こう岩)り(流紋岩)あ(安山岩)げ(玄武岩)、「かりあげ」と教えて頂きました!

プログラム最後の「まとめの会」では、今日学んだことを感想を交えて一人一人発表しました。どの発表にも平湯の自然と地形地質への発見と驚きが感じられ、周りの人たちにも「伝えたい」「教えたい」という声が多数聞かれました。

<高山市では飛騨山脈ジオパーク推進協議会が主体となり飛騨山脈のジオパーク登録を目指しています。https://hidageo.com/

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