アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
根子岳(2,207m)でササ刈り
2020年11月17日根子岳・四阿山保全協議会、真田中央公民館の主催で
根子岳登山道周辺のササ刈りが行われています。
根子岳では希少な高山植物を楽しむことができますが、
近年の急激な森林化やササ藪化の影響で、多くの高山植物が減少しています。
今回のイベントでは根子岳頂上付近の登山道周辺のササ刈りを行い、 かつてのお花畑に戻すことを主目的としています。
今年で3年目のササ刈りイベントに、環境省スタッフも同行させていただきました。
↑ 開会式の様子 R2.11.8撮影
一般公募で全国より総勢50名近くの参加となりました。すごい人数です。
↑ 刈払機を背負って登山
荷物を持っての登山とササ刈りは重労働ですが、みなさん楽しそうにテンポ良く登山されています。
※根子岳山頂周辺は上信越高原国立公園の特別保護地区になっており、
植物の採取、損傷は禁止されていますが、今回は上田市が木竹の伐採許可を受けて実施しています。
↑ 登山道での休憩の様子
菅平高原の歴史や植物について勉強しながら登ることができるのもこのイベントの楽しみのひとつ。
山頂に着くと、作業手順や注意点を再確認しておのおの作業開始しました。
↑笹刈りの様子
今回は登山道の両側4メートルのササ刈りが目標。
思い切り刈ってゆきます。
↑ 手鎌でのササ刈りの様子。
ササの茎は堅く、刈り払いは非常に大変です。
今後数年で高山植物の芽吹きや開花の増加が見込めるため、
皆さん、来年のグリーンシーズンを楽しみに、自分がササ刈りした場所をチェック!
無事下山、イベント終了しました。
最後に...
11月の根子岳周辺は氷点下になることも多く、
前後の天候によってはアイゼン等、冬山装備が必要な場合があります。
登山の際には、装備等の準備を十分に行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。
↑ 菅平牧場周辺より見た北アルプス R2.11.12撮影