アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
第2回「クスノキ学習」~東大淀小学校出前授業~
2020年11月16日伊勢志摩国立公園管理事務所では、伊勢志摩国立公園の自然について楽しく体験しながら学べる講座「レンジャー出前授業」を行っています。
10月28日、伊勢市立東大淀小学校で2回目の「クスノキ学習」を行いました。
今回は校庭のクスノキの身体測定とクスノキの実の観察が中心の活動でした。
身体測定ではクスノキの身長(高さ)と木の周りの長さを計測しました。上に伸びるものさしをどんどん伸ばし、一番てっぺんの枝に到着したら、離れて見ていた児童が「ストップ」と合図してくれました。高さは12m55㎝。
木の周りの長さは、身体尺である「ひろ」(両手を広げ、一方の指先からもう一方の指先までの長さはおよそ身長の長さ)を使って計測してみました。児童が両手を広げ、木の周りを囲みます。5人の児童が計測に協力してくれたので、その児童たちの身長を足してみると7m5㎝でした。
その後は、クスノキを5分間各自で観察。上の方にある枝を見ている児童、幹にあいた5㎜ほどの穴に棒をつっこんで中を確かめている児童、幹に生えていた草を観察している児童などさまざまでした。
東大淀小学校のクスノキは夏に剪定をしてもらったおかげで、少しスリム(児童の感想です。)になり、背の高いかっこいいクスノキになりました。また、いろんなところから若葉が生え、枝が以前より元気そうに見えました。この季節(秋)に若葉を見ることができたのは、剪定し栄養剤を入れてもらったおかげだと児童に話をしました。
次に体育館に入り、実の観察をしました。
7月に直径5㎜ほどの黄緑色だった実は、今回は直径7~9㎜ほどまで育ち、黄緑が濃くなった実、灰色みたいな実、黒っぽい実などがありました。特に「つぶすとすごくくさい!」そうで、黒っぽい実より、黄緑色の実の方がにおいもきつく、「手についたにおいがとれない!」と言っている児童がいました。実をむいてみる(割ってみる)と中にはタネのようなものがありました。黄緑色の実の中にあるタネのようなものは、黄土色のような色でむきにくい。しかし、黒色の実は、中のタネのようなものが灰色で、むきやすかったそうです。
観察に時間がかかってしまい、結果をまとめることができずに終了の時間となってしまいました。(また、やってしまいました・・・)次回の学習は、秋の変化を確認してからになります。
今回は、屋外でのクスノキの観察や実の観察を通して、クスノキが7月の頃に比べて変化していることに気づくことができました。
次回の第3回は12月8日なので、あまり大きな変化が見られないかもしれませんが、さらに観察を継続したいと思います。