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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

夏~秋に咲く外来植物

2020年09月08日
上信越高原国立公園 飯島久美子

夏から秋にかけて花を咲かせるオオハンゴンソウという特定外来生物をご紹介します。

↑オオハンゴンソウ             R2.9.3撮影 バラギ湖付近道路沿いにて 

かつて観賞用として日本に入ってきたもので、 黄色が鮮やかな、きれいな花です。

1から3メートルほどの背丈の高い植物なので、花の咲く時期はとても目立ちます。

オオハンゴンソウは繁殖能力が非常に高く、すでに在来の植物が生えていた場所でも

種や根っこでどんどん株を増やし、在来の植物を押しのけ拡がることが懸念されています。

↓ 道路脇などでよく見つけることができます。


車のタイヤや、動物の体について種子が運ばれ、拡がっていると考えられています。

↓近づいてみると・・他の植物の生える余地がなく一面オオハンゴンソウ!


実は...

今回ご紹介した場所は嬬恋村の地元有志の方々によって

約6年前から年に数回のペースで駆除作業が行われている場所です。

毎年駆除してもこれだけまた生えてくる。すごい繁殖力です。

主な駆除方法は2種類あります。

・根から抜き取り(根からも増えるため)

・刈り取り(種子を刈り取ることで種子による分布の拡大を防ぐため。)

今回の駆除作業は、刈り取りによる駆除を行いました。


↑ 地元のボランティア団体の方による刈り取り作業


↑ 刈り取り後

一面の黄色の花がなくなって少しほっとします。

刈り取ったオオハンゴンソウは種子が散逸しないようにビニール袋にしっかりと密閉し、直接、焼却処分場へ運びます。

オオハンゴンソウは、園芸用の近種も多く存在しますので詳細は

以下URLのリーフレット(環境省釧路自然環境事務所)をご覧下さい。

http://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_ohangoso.pdf

外来種駆除は一度では効果を得ることは難しく、継続して行うことが重要です。

来年は少しでも減りますように!