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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

新穂高ロープウエイ新ゴンドラが営業開始!

2020年07月22日
中部山岳国立公園 福澤春彦

中部山岳国立公園の北アルプスの山々を間近に臨むことができる日本有数の

山岳観光地、また西穂高岳の代表的な登山口である新穂高ロープウエイにか

かるゴンドラがリニューアルされ7月22日に営業を開始しました。

新穂高ロープウエイは、この7月で50周年を迎え、それに合わせて今回リニュ

ーアルされたのは第2ロープウエイの2階建てゴンドラと「しらかば平駅」です。

実は旧ゴンドラも日本初の2階建てゴンドラでしたが、今回も2階建て、しかも

機能やデザインがバージョンアップされた「日本唯一」に相応しい2階建てゴ

ンドラなんです。

朝9時にいつもの第一ロープウエイ乗り場に到着すると既に登山客や観光客が

並んでいらっしゃいました。

みなさん新ゴンドラを楽しみにされている様子がうかがえます。

私も新ゴンドラを楽しみにしながら、数年ぶりになる新穂高ロープウエイが懐

かしくてたまりません。

西穂高岳や奥穂高岳に向かう緊張で胸が高鳴るのが今も思い出されます。

乗車口には消毒液、整列時の間隔を示したテーピング、また第一ロープウエイ

の乗客を定員45名に対して20名にするなど、しっかりした新型コロナ対策が

取られていました。

「鍋平駅」で降車して第二ロープウエイに向かうと、まず目に入ったのは新しくな

った「しらかば平駅」で、素敵なベーカリーやカフェが白を基調としたお洒落な雰

囲気を醸し出しています。

新ゴンドラ乗車口までの導線もまさに白樺をイメージさせる落ち着いた白色は

山岳リゾートの雰囲気を高めてくれます。

私は発車の写真が撮りたくて第二便にしました。

新聞社やテレビ局など報道の方々と肩を並べロープウエイ直下にベストポジション

を探します。

発車ベルがなり、ついに姿を現した新ゴンドラは、これまでの白ボディーと違いシック

なグレーに新しい新穂高ロープウエイのロゴが光ります。

第一印象は「窓、でかい!」でした。

カメラを構える私たちに満面の笑みで手を振るお客さん達を乗せた新ゴンドラは、その

大きさをほとんど感じさせない静かな通過音を残してあっという間に西穂高口駅に上っ

ていきました。


いよいよ新ゴンドラに乗車。

外見から感じましたが、実際に乗車すると窓の大きさに驚きます。

窓の面積は旧車両の約1.5倍だそうです。

そして窓上のサイネージには国際色豊かな4カ国語(日本語、英語、中国語、韓国語)の

アナウンスに合わせ、周囲の山岳情報などが綺麗に表示されていました。

今日は生憎山岳眺望は望めませんでしたが、山肌の緑、麓の温泉街や河川などの景色は

十分に堪能できました。

関係者の方々のお話も伺うことができましたが、幸いにも7月の豪雨影響は最小限に留ま

ってくれたようで、新型コロナとの新しい生活様式における準備もしっかりできている印象です。

最後に、先日読んだ6月21日岐阜新聞からの引用ですが、新ゴンドラはオーストリア製で

現地メーカーの担当者が1階と2階の組み立てを指示するところ新型コロナの影響で来日で

きず、滋賀県の国内メーカーがオーストリアと綿密に打ち合わせをしてトラブルなく作業

完了したそうです。

沢山の方々が携わってオープンを迎えた新穂高ロープウエイ。

ますます中部山岳国立公園に沢山の人を運んでくれることを期待せずにはいられません。

・新穂高ロープウエイ

https://shinhotaka-ropeway.jp/

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