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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

飯縄山 登山道調査

2020年06月05日
妙高戸隠連山国立公園

先日飯縄山の登山道調査に行ってきました。

<大谷地湿原から望む飯縄山>

トレイルランニングレースのコースに飯縄山の登山道が含まれているので、環境省としてはトレランが自然環境に与える影響を確認する必要があるのです。

飯縄山は学校登山でも上られていて北信五岳(斑尾山・飯縄山・黒姫山・妙高山・戸隠山)の中でも比較的簡単に登れる山です。・・・のはずなのですが「黒姫山よりキツイ」←これ飯縄山に登る度に何故か感じる私の率直な感想。

しかも今回は、霊仙寺山への道もトレランコースに入っているのでそこも見る必要がありました。

コロナで運動不足気味の私にとってはなかなか応えましたよ。

<イワカガミ>

<ツツジもそこかしこに>

<南登山道と西登山道分岐>

<私~>

<飯縄山頂>

さて飯縄山豆知識いろいろ。

長野市戸隠・信濃町・飯綱町の3つの市町に跨がっています。どういう訳か飯縄山の「つな」は「縄」と書くのに対し、飯綱町は「綱」なんですよね。

北信五岳のうち野尻湖の西側には飯縄山・黒姫山・妙高山の3つが南から北へきれいに1列に並んでいます。これらはすべて火山です。火山としての古さもこの順番だそうで、飯縄山→黒姫山→妙高山と南から北へ噴火の場所を移していったと言われています。飯縄山が最後に噴火したのは約5万年前とのこと。

昔は今まさに活動しているものを「活火山」と定義し、それ以外を「死火山」「休火山」と定義していたのですが、現在では過去1万年以内に噴火したものを「活火山」と定義する以外は特になく、つまり飯縄山や黒姫山は活火山ではないというだけで、今後も絶対に噴火しないかというとそうは言いきれません。

一方、妙高山は最近の噴火が3,000年前くらいといわれていて活火山の分類になります。今一番ホットなのは妙高山の更に北側にある焼山です。常に噴気(煙ではなく水蒸気?)を上げています。

活火山についてはこちら⇒気象庁「活火山とは」

<火山活動の活発な焼山>

飯縄山から霊仙寺山に行くには一旦思いっきり下って登ります。いやぁなかなか大変なコースです。

<飯縄山頂付近から望む霊仙寺山>

<飯縄山~霊仙寺山間は大きな石をいくつも超えていきます>

<野尻湖が見えます>

<霊仙寺山頂からみる飯縄山頂>

飯縄山の名前の由来は、昔食べられる砂「飯砂(いいずな)」が産出したことからとのこと。「飯砂」とは「テングノムギメシ」(天狗の麦飯)とも言われた菌類・藻類など微生物の複合体を指すらしく、昔は飯縄山中に生息していたのが現在は絶滅したといわれています。

テングノムギメシは他にも小諸市や群馬県嬬恋村の浅間山周辺でも産出するそうです。過去に群馬県嬬恋村民だったこともある私ですが、長野県民になって初めて聞きました。

昔、凶作の時に飯縄三郎という天狗がこの飯砂を配って人々を救ったという伝説があり、祀られている飯綱大権現は烏天狗の姿をしています。

長野市富田というところに飯縄神社があるのですが、ここが全国に祭祀されている飯縄神社の総社なのだそうです。東京の高尾山薬王院でも飯縄大権現を祀っていますね。

この総社の飯縄神社には里宮と奥宮があり長野市富田にあるのが里宮で、飯縄山山頂にあるのが奥宮。奥宮はなんと避難小屋も兼ねているのだとか。

<これが全国の飯縄神社を束ねる総社の奥宮>

飯縄大権現は「戦勝の神様」として武田信玄や上杉謙信からも崇められたようで、長野市の飯縄神社は武田信玄の創建によるものだそうです。

そして飯縄山豆知識の極めつけは・・・飯縄大権現はなんと「どんな願い事も叶えてくれる」霊験あらたかな神様なのだそうです。ある意味ちょっと怖い(?)頼りになる神様ですね。

下山路はスキー場に出るコースで。歩きやすく整備されていましたよ。

<巨木の森>

<リュウキンカやニリンソウを咲き乱れ>

<カラマツはまだまだ新緑です>

<歩きやすく整備された沢沿いルート>

<最後はスキー場に出ました。奥に見えるのは戸隠山>

妙高戸隠連山国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、引き続き慎重な行動をお願いしています。妙高戸隠連山国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

なお、この投稿は「おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。