アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
子どもパークレンジャー「自然観察&自然と地形地質のつながりを知ろうin平湯温泉」
2020年06月29日こんにちは、中部山岳国立公園管理事務所の福澤です。
いよいよ全国的に雨の季節になりましたが、ここ平湯でも雨の日が多くなり
暑かったり寒かったり、とても体調に気を遣う季節です。
そんな中、6月22日(月)は雨模様でしたが、元気いっぱいの地元中学一年生
20名が環境省事業のひとつ「子どもパークレンジャー(JPR:Junior Park Ranger)」
に参加してくれました。
子どもたちが自然の中で楽しみながら自然の大切さを学ぶプログラムで、全国の国立
公園で行われています。
https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/about/index.html
今回のプログラムでは、新型コロナウイルス感染症対策(講師のマスクの着用、手洗い
など)に加え、熱中症予防行動(水分・塩分の補給、距離を取ってマスクを外すなど)
をスタッフを含めた全員で行いました。
まずは環境省中部山岳国立公園平湯管理官から国立公園やレンジャー(自然保護官)
の仕事、そして子どもレンジャー3箇条(1.自然を大切にしよう2.友だちをたくさん
つくろう3.スタッフの言うことを守ろう)の説明があり「子どもパークレンジャー任命
手帳」が一人一人に手渡されました。
今回、平湯のプログラムは「自然観察&自然と地形地質のつながりを知ろうin平湯温泉」と
題し、飛騨・北アルプス自然文化センターから平湯自然探索路を通り平湯大滝まで元気に
歩きました。
地元の見慣れた自然ですが、自然や地質の専門ガイドさんが面白く、そして時には専門的に
説明してくれるとみんな興味津々で説明に聞き入っていました。
「森」、としか認識していなかった大きな緑色の木々の集合体が、曲がった木や真直ぐの木、
岩に生えている木や木に生えている木、背丈に規則性がある木々、熊の爪痕など・・・
ちょっと変わったな植物も、個性豊かな平湯の森の自然にみんな驚いていました。
もう一つの平湯の魅力はジオ(地形地質)です。
今、高山市では飛騨山脈ジオパーク推進協議会が主体となり飛騨山脈のジオパーク登録を
目指しています。
https://www.city.takayama.lg.jp/kurashi/1000024/1000130/1001304/1011141.html
今回のJPRでは飛騨山脈ジオパーク推進協議会からガイドさんをお招きしており、平湯の
地形地質や文化、歴史などを交え解説して頂きました。
前半の自然探索路は自然豊かな森だとすれば後半の平湯キャンプ場から平湯大滝の散策
では火山活動の跡が所々見え隠れする、まさに大地の公園でした。
これから学校で習うであろう事もたくさん含まれていたので、ちょっと難しかったかも
しれませんが、きっと平湯大滝までの景色がふと浮かび上がる授業があるはずです!
朝の集合時の「子どもパークレンジャー」任命式、最初は正直よくわからなかったかも
しれません。
でも今日学んだことは知識だけではなく、現代において自然は護(まも)られているんだ
と言うこと。
今日の経験は家族や友達に大いに話してもらい、貴重な平湯の自然は自分たちが護るんだ!
という種をみんなの心に蒔けたとしたら、「子どもパークレンジャー」大成功です。
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