中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

#STAYHOME 志賀高原の四十八池湿原

2020年05月27日
志賀高原 則武敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。

山ノ内町(やまのうちまち)の志賀高原の四十八池湿原(しじゅうはちいけ しつげん)の様子です。

四十八池湿原は、国立公園の保護のため、開発行為などに対して規制が強い「特別保護地区」にあります。

また、志賀高原ユネスコエコパークのロゴマークは、この風景をモチーフにしています。

四十八池湿原

<雪がほとんど解け、ミズバショウが咲き始めました。奥に見える山は志賀山と裏志賀山。>

この湿原のすぐ近くには環境省の整備した公衆便所があります。

四十八池公衆便所

・雪解け後の施設の状況を確認しました。特に異常はみられませんでした。

・今シーズンも6月中には開所しますが、開所予定日はまだ決まっていません。

・この公衆便所の洗浄水は、汚物を酵素や土壌内の微生物により分解し、浄化された水を再利用することが特徴です。トイレの利用人数が分解の能力を超えると再利用のシステムに悪影響を及ぼします。これを防ぐため、緊急時のみ利用いただくようご協力をお願いします。

さて、今回歩いた硯川(すずりかわ)・ほたる温泉から四十八池湿原までは、志賀高原で最も利用者数の多い「池めぐりコース」の一部です。

5月27日時点では残雪が多いので一般の方の利用は難しいと感じました。

コースの半分ほどは雪の上を歩きました。歩道全体が雪に覆われると周辺の斜面と区別しにくくなり、道迷いしないよう目印を探しつつ歩く必要がありました。

歩道上の残雪

途中で歩道から50mくらい離れた斜面でクマを見ました。先に向こうが気づき、私たちから離れていきました。こちらが気づいたのはクマの動き始めにササが動いた音がしたため。

今回の生き物の写真。

イワナシ

<イワナシ>

ヒキガエルの仲間

<ヒキガエルの仲間>

志賀高原管理官事務所担当区域のある長野県と、隣接する新潟県、群馬県では緊急事態宣言が解除されました。しかし、コロナウイルス感染拡大防止のため、感染リスクを高めないような行動がお願いされています。このため、多くの人に志賀高原を訪れて自然を楽しんでいただくのがまだ難しいところがあります。引き続き、#STAYHOMEを付けて、外出しなくても国立公園を楽しんでいただくための情報発信を行います。

本事務所が属する環境省信越自然環境事務所では「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しています。