アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
#STAYHOME 木島平村の紹介
2020年05月26日こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原です。
志賀高原管理官事務所が担当する市町村を紹介する3回目。
今回は長野県の木島平村(きじまだいらむら)を紹介します。
<南から、須坂市(すざかし)、高山村(たかやまむら)、山ノ内町(やまのうちまち)、木島平村、野沢温泉村(のざわおんさんむら)、栄村(さかえむら)の6つを担当しています。前回は高山村を紹介しました。>
木島平村について、少し詳細な地図を載せます。
では、木島平村の国立公園の主な興味地点として
・カヤの平高原(かやのたいら こうげん)
・北ドブ湿原(きたどぶ しつげん)
・高標山(たかっぴょうやま、こうひょうさん)
・奥志賀渓谷(おくしが けいこく)
の4つを紹介します。
なお、カヤの平高原へのアクセス道路の状況ですが、木島平村糠塚(ぬかづか)からカヤの平高原に続く清水平林道及び栄村からの秋山林道は冬期閉鎖が解除されました。しかし、奥志賀高原栄線は、志賀高原側からも野沢温泉村側からも冬季閉鎖に引き続き災害復旧工事が行わるためしばらくは通行できません。
■カヤの平高原
木島平村の東部にある高原。標高約1,400mから1,750mに広がる高原。次に紹介する「北ドブ湿原」と「高標山」もこの地域にあります。
カヤの平高原の樹齢300年を超えるブナ林は「日本一美しいブナの森」と呼ばれ、森を散策する遊歩道があります。遊歩道は複数あり、距離や標高差もさまざまなので、体力や時間に合わせて選ぶことができます。
また、遊歩道の起点となる「総合案内所」の周辺に、駐車スペース、宿泊施設やキャンプ場があります。
<ブナ林。幹の太さを感じられるように撮影時の自然保護官も写しています。平成27年6月11日撮影。>
<夏期に牛が放牧されることがあります。平成29年7月21日撮影。>
■北ドブ湿原
カヤの平高原にあり、標高は約1,540mです。現地の案内標識では、「総合案内所」から遊歩道で約40分です。
木道があるので湿原の花々を近くで楽しむことができます。
<日本一美しいブナ林を抜けて、さらにこの景色です。ニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメ、ワタスゲの綿毛など。平成29年7月21日撮影。>
■高標山
木島平村の南東部に位置し、山頂の標高は1,747mです。
「総合案内所」との標高差は約300mで、歩行時間は山と高原地図によると、「総合案内所」から山頂まで約2時間です。
山頂からは志賀高原のほか、竜王山、高社山などの山々や千曲川沿いの市街地も望むことができます。
なお「たかっぴょう」が一般的な呼び方ですが、「Kohyosan」と書かれた誘導標識が登山道の途中にあったため「こうひょうさん」を併記しました。
<高標山山頂から奥志賀高原を望む。右奥に焼額山、中央奥に岩菅山。平成29年7月21日撮影。>
■奥志賀渓谷
雑魚川(ざこがわ)は山ノ内町の志賀高原から北へ流れた後、木島平村、栄村、新潟県津南町を経て、信濃川に合流します。
奥志賀渓谷は、雑魚川沿いのうち、山ノ内町、木島平村、栄村の境界が出会う付近にあります。奥志賀渓谷には、ブナやミズナラの落葉樹林や、雑魚川の滝を巡る探勝歩道があり、この一部が木島平村地内にあります。
なお、雑魚川での渓流釣りは遊漁証を購入しルールを守ってお楽しみください。
<雑魚川沿いの歩道。川に足を浸すのも気持ちよいです。平成29年6月20日撮影。>
さて、志賀高原管理官事務所担当区域のある長野県と、隣接する新潟県、群馬県では緊急事態宣言が解除されました。しかし、コロナウイルス感染拡大防止のため、各県とも県外との往来は控えていただくことや感染リスクを高めないような行動がお願いされています。
このため、多くの人に国立公園を訪れて自然を楽しんでいただくのがまだ難しいところがあります。引き続き、外出を行わなくても国立公園を楽しんでいただくための情報発信を行います。
環境省信越自然環境事務所では「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しています。