アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
室堂平における火山ガスの注意喚起
2019年08月05日こんにちは、立山管理官事務所の中山です。
立山管理官事務所では、室堂平における地獄谷の火山ガス自噴に対する安全対策を行っています。
毎週室堂平の巡視を行う他、エンマ台~雷鳥荘間に火山ガスの検知器を設置し、その結果を元に利用者への注意喚起を電光掲示板にて行っています。
他にも、火山ガス情報ステーションに常駐している火山ガス監視員が、エンマ台~雷鳥荘間の火山ガス濃度の測定や利用者への注意喚起を行っています。
また、同様の情報をインターネットからもご覧いただけます。
【火山ガス通行注意喚起ポスター】
アルペンルートの各駅や山小屋、ホテル等に掲示しています。左上のQRコードを読み取ることで、スマートフォンでも火山ガスの状況を確認できます。
【左:地獄谷立入禁止看板、右:地獄谷立入禁止ゲート】
【左:火山ガス検知器・注意標識、右:電光掲示板】
火山ガスは、風向きや天候によって濃度が変わることがあります。
人によって感じ方が異なり、特に喘息持ちの方や妊婦の方は注意が必要です。
火山ガスの影響を弱めるため、タオルやハンカチ等を水で濡らして口や鼻に当てることが有効です。
火山ガス情報ステーションや雷鳥荘付近に設置している水場でタオルやハンカチ等を濡らすことができます。
また、緊急時にはエンマ台~雷鳥荘間歩道に設置している防災箱に入っている手ぬぐいや水を利用していただくこともできます。
【左:水場、右:防災箱】
火山ガス濃度が上昇して警報が発令された場合(亜硫酸ガス5ppm以上)は、安全のため、エンマ台から雷鳥荘間の歩道は警報が解除されるまで歩かないでください。
長時間にわたって警報が発令された場合は、室堂山荘付近、雷鳥沢野営場付近を起点とした「代替歩道」をご利用ください(過去、長時間に渡って警報が発令されたことはありません)。
代替歩道については、佐藤ARの記事(http://chubu.env.go.jp/blog/2019/07/post-856.html
)をご覧ください。
まだ雪渓が残っていますので、通行の際は転落や踏み抜きにご注意ください。
梅雨が明けて本格的な夏山シーズンに入り、立山は観光客・登山客で賑わっています。
特に山の日前後は相当な混雑が想定されますので、時間に余裕を持ってお出かけください。