アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
ライチョウ観察
2019年05月13日
中部山岳国立公園
こんにちは、立山管理官事務所の中山です。
大型連休は天候に恵まれる日が多く、立山室堂は多くの利用者で賑わっていました。
そんな中利用者を楽しませていた動物が、ライチョウです。
環境省レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されており、室堂周辺をはじめ薬師岳、大日岳、朝日岳等北アルプスの各所に生息しています。
その中でも、立山周辺には特に多くのライチョウが生息しており、ライチョウを目当てに室堂に来られる利用者が多くいらっしゃいました。
【オスのライチョウ】4月28日撮影
一定の距離を取って望遠レンズで撮影していたところ、どんどん近づいてきました。足の鋭い爪はアイゼンの役割を果たしており、人が滑るような場所でも全く滑らずに歩いている姿も見られました。
【メスのライチョウ】4月30日撮影
真っ白な姿がとても愛らしかったです。目の周りが黒くないのが、オスとの見分け方の1つです。
残念ながら、ライチョウを観察したい・撮影したいがためにライチョウに近づきすぎたり、植生に踏み込んでいる利用者が見られました。
ライチョウを見かけたときは、決して追いかけたり植生に踏み込んだりしないようお願い致します。
【植生への踏み込み跡】4月28日撮影
植生はライチョウにとってえさ場であったり産卵場所であったりします。決して踏み込まないようお願い致します。
この時期はライチョウにとって恋の季節であり、番(つがい)で行動している様子も観察できます。
見かけたときは、静かに見守ってあげてください。
【くつろいでいる様子のライチョウの番】4月29日撮影