アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
【実施報告】ごみ非常事態宣言20周年記念イベント「なごやのみらい Open Together!」
2019年02月18日皆さま、藤前干潟からこんにちは。
大変ご無沙汰しております、アクティブレンジャーの西部です。
今年の藤前干潟は比較的おだやかで暖かい日が多いような気がします。
心なしか鳥の数が例年よりも少ないような気もしていて、ちょっと寂しいなぁと感じています。データで見たわけではありませんので正確ではありませんが。
最近の藤前干潟を少しだけご紹介。
この間から、ヨシ原にいるオオジュリンをバシッと撮影したいと思って何度か挑戦していますが、なかなか思うように撮影できません。ちょこちょこと動き回り、一心不乱にヨシをつついて回っています。首もこんなに曲がるんですね!
ミサゴが大物をゲットしたところに出会いました!
どこで食べようかとグルグル上空を回っていました。
また別の記事で書こうと思っていますが、カンムリカイツブリがちょっと茶色っぽくなっていたり、
ズグロカモメの頭が黒くなって来ていたり、、、と春の気配があちこちに見られました!
久しぶりにフィールドに出てみると、旬な発見があって楽しいですね。
さて、藤前干潟、と言えば、最近、藤前干潟と言う言葉を目にしたり、耳にしたりする機会があったのではないでしょうか!
なぜかと言うと、2019年2月は、名古屋市が「ごみ非常事態宣言」を出してから20年となる記念の年だからです。
ごみ非常事態宣言とは、簡単に説明すると、名古屋市民の生活ごみを分別してごみ処理量を減らし、藤前干潟を保全するキッカケとなった画期的な取組のことです。
そこで、つい先日、2月16日(土)に、ごみ非常事態宣言20周年記念イベント「なごやのみらい Open Together!」と言うイベントがららぽーと名古屋みなとアクルスで実施されました。
私たち名古屋自然保護官事務所のメンバーは、藤前干潟ふれあい事業実行委員会としてイベントに参加しました。
1つは、藤前干潟ミュージカル!
藤前干潟に縁のあるアーティストにお願いして実施したミュージカルで、パーカッショニスト本多"taco-bow"正典氏と劇団シンデレラのコラボが実現しました。
もう一つは、生物多様性カフェ。
生物多様性カフェとは、なごや生物多様性センターが定期的に実施しているサイエンスカフェなのですが、今回のイベントでも実施すると言うことで、藤前干潟ふれあい事業実行委員会と共催で、藤前干潟の生きものを取り上げたサイエンスカフェを実施しました。
藤前干潟の生きもの、と言うことで、なんと今回は3人のスピーカーにお話しいただくと言う贅沢な内容。
・底生藻類:寺野ひろ実さん((株)ニック環境システム)
・底生生物:梅村幸稔さん(NPO法人藤前干潟を守る会)
・鳥 類 :野村朋子さん(名古屋市野鳥観察館)
1つ1つがじっくりお話を聞きたいテーマでしたね。
生物多様性カフェでは、藤前活動センターの<アナジャコの巣穴模型>も出張展示され、
同じく藤前活動センターから顕微鏡も持参して、干潟の底生藻類"珪藻"を皆さまに観察していただきました。
<アナジャコの巣穴模型> <顕微鏡コーナー>
どちらも準備などの打合せは大変でしたが、盛りだくさんの内容でご来場いただいた皆様にも楽しんでいただけたのではないでしょうか。
今また、プラスチックごみや電子ごみといった新たなごみ問題が新聞紙面で取り上げられるようになって来ています。
今年度、このAR日記でも何度も取り上げてきましたが、藤前干潟でもごみ問題は本当に生き物の生活を脅かす大きな問題にもなっています。
私たちもアイディアを出しあって、普及啓発や皆さまへの情報提供をしていきたいと思っています。