アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
ニホンザル対策
2019年01月11日
上高地
こんにちは。
上高地のニホンザルの人慣れ問題について何回か書いていますが、
昨年は、施設の方、ガイドの方、ボランティアさんなど
多数の方々に協力してもらい、地域一丸となって対策に取り組みました。
対策は今まで「追い払い」に重点が置かれていましたが、
ここ最近は利用者に対する「普及啓発」にも力を入れています。
「追い払い」は、人やエアガン(弾は自然に返る天然素材です)等で
利用者の多い場所に近づいたサルを脅かして、一定の距離を取るように誘導します。
「普及啓発」は、利用者へ野生動物を観察する際の注意点を伝えるものです。
利用者が安全に、そしてサルの人慣れを進める要因を作らないことが大切です。
サルに「利用者が多いところは避けてね。」と言ってもなかなか伝わりませんが、
利用者の皆さんなら、上高地の事を考えて行動してくれます。
「近づきすぎない、エサをやらないで」などのマナーを伝えながら、
上高地のサルの生活も伝えます。ときには道案内や山や花の名前も。
少しずつですが、ヒトとサルが適切な距離を取り戻せるようにできればと思います。