アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
アカガエルの生息環境整備を行いました
2018年12月11日伊勢志摩国立公園パークボランティア連絡会では、アカガエル生息環境整備の活動を行っています。
ここで言うアカガエルとは、二ホンアカガエルとヤマアカガエルのことです。
<夏の草むらで見つけたアカガエル>
この2種は一般的なカエルのイメージとは異なり、冬に産卵します。普段は草むらや森林などの陸地で暮らしていますが、産卵時は水田や湿地にやってくると言われています。
<冬季に見られるアカガエルの卵>
近年では、田んぼの減少や荒廃、耕作放棄、周辺の山林の利用変化などの理由によって生息数が減少していると言われており、三重県では指定されていませんが、一部の県では絶滅危惧種に指定されています。
伊勢志摩国立公園パークボランティア連絡会では、10年以上前からアカガエルの調査を行っています。
今年は外来種であるオオフサモの駆除作業が少なかったため、アカガエルの生息環境の整備を多めに活動することができました。
先月20日には、水位が下がってきている横山創造の森ビオトープで、池の水漏れを止める作業を行いました。
まずは、どう作業するか作戦会議。
水を止めるため、プラスチック製の板を埋めます。
池の内側に溝を掘っていくと、ごつごつした岩がたくさん出てきました。「それで水が漏れてるんか...!」とボランティアさんたち。一苦労で岩を持ち上げて、作業を続けます。
溝に土嚢、そして隙間に土や泥を詰めていきます。
すると...だんだん水が溜まってきているような!
作業後はこのように水が溜まってきました!作戦成功でしょうか。
すごく赤い色のアカガエルも見つけました♪
卵なのかお腹が少し大きいような...
そして12月5日は、池の植物の根を取り除き、池に溝を掘る作業を行い、現在はこのような感じに。
来月後半には、アカガエルの産卵状況調査が始まります。
今年は一週間のうちに気温が一気に下がるなど気候がおかしいですが、アカガエルにとっても良い年になればいいなぁと願うばかりです。