アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
藤前干潟で秋のクリーン大作戦が実施されました!
2018年10月30日みなさま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブレンジャーの西部です。
稲永公園では、カワラヒワのキリキリと言う鳴き声があちらこちらで聞かれるようになってきました。
<稲永公園にて、グミの実で嘴が真っ赤になっているカワラヒワ>
秋も深まって来た今日この頃、最近の藤前干潟の生きものたちの様子をお伝えしたい、と思いつつも、、、
ここのところ、しつこく干潟のごみの話題ばかりで申し訳ありません。
それでも、今日は先日のAR日記で書いたペットボトルの面白い調査、と藤前干潟のクリーン大作戦について書きたいと思います。
ペットボトルの面白い調査は、10月23日にクリーン大作戦実行委員会のメンバーと四日市大学の千葉賢先生が実施したもので、清掃活動に先駆けて行った調査でした。
どんな調査だったかは、千葉先生がブログに掲載されていますのでご覧いただくとして、この日、私と山﨑AR、四日市大学の学生さん2名と実行委員会事務局の鈴木氏の5人で、2時間程度のあいだに400本近いペットボトルを拾い、そのペットボトルを種類ごとに分けると言う作業を行いました。
わずか5人で仕分けの時間も含めてですから、本当にあっという間に400本と言う感じ。
1M四方に埋まっているペットボトルの量を、ヨシ原の面積に直すと気が遠くなる量になりそうです。
<9月6日の様子:しかし、この状態から10/23時点で状況はほとんど変化なし>
千葉先生は、この後、これらのペットボトルの年代調査を行い、町から出たごみがどれくらいの月日をかけて海に流れ出ていくのか、などを調査していきたいとのことです。
●ペットボトル調査の報告ブログ
https://eis-yokkaichi-u.jp/archives/6438/
そんな事前調査などにも協力しているクリーン大作戦実行委員会ですが、メインの活動は春と秋に実施する大規模な清掃活動です。
2018年は5月に春の活動を実施しましたが、秋のクリーン大作戦が10月27日(土)、藤前干潟で行われました。
今回で29回目をむかえる藤前干潟クリーン大作戦で、名古屋市周辺の市町村から1000人近い人たちがボランティアとして集まりましたが、皆さん、かつてないほどのごみの量に驚かれたようです。
クリーン大作戦のメイン会場となる中提会場の様子は、クリーン大作戦実行委員会のホームページや名古屋市野鳥観察館のブログをぜひご覧ください。
●クリーン大作戦実行委員会のホームページ
https://cleanupfujimae.jimdo.com/
●名古屋市野鳥観察館のブログ
https://blog.goo.ne.jp/kansatukan/e/2767048544702a2b9a46bfa5ff9da7ff
私たち環境省のメンバーは、稲永ビジターセンターから一番近くの野跡・稲永会場に参加。ここは小さなエリアと言うこともあって、稲永スポーツセンターや稲永ビジターセンター、名古屋市野鳥観察館のスタッフらの他、国交省庄内川河川事務所の方々や、近隣の企業の方々、遠くは豊田市や刈谷市などから個人で参加される方など30人程度が集まって清掃活動を実施しました。
<受付> <開会式>
<ごみの分別について、保護官から皆さんにお知らせ>
<中提ほどではありませんが、面積の割にはたくさんのごみがありますね>
<やはりペットボトルをはじめとするプラスチックごみは、ここでも目立ちます>
その後、私たちは清掃活動に参加した人だけが申し込める干潟観察会の講師として、中提会場に移動。
各会場から集まった参加者の方々と集合写真を撮った後、いよいよお楽しみの干潟観察会の実施です!
<モリゾーとキッコロも!>
<観察会の様子>
<実行委員会のメンバーや私たち環境省の職員から干潟の生きものについて学びます>
自分たちが清掃した場所にどんな生きものがいるのかな、泥の干潟に入るって楽しいなぁ、と言ったいろんなことを感じてもらえたのではないでしょうか。
清掃活動とこの観察会を通して、ゴミの下に埋もれてしまっているかもしれない生きものたちのことを知っていただけると嬉しいです。
そして、今後も日々の生活の中で思い出して、あ、今日はプラスチック製品の少ないものを買おう、なんて思ってもらえると、さらに嬉しいなと思います。
秋は夕日に映える干潟が美しい季節です。
ぜひ、藤前干潟に遊びに来てくださいね。