アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
飯綱高原、大谷地湿原に春到来
2018年04月24日
戸隠
4月21日(土)は長野県自然保護レンジャーと
逆谷地(さかさやち)湿原、大谷地(おおやち)湿原で合同巡視を実施しました。
逆谷地湿原は国立公園外ですが、飯縄山がとてもキレイに見える場所です。
案内役は長野県環境保全研究所の富樫先生。
座学でも逆谷地湿原や飯縄山について解説していただきました。
逆谷地湿原は泥炭層が13mも積もっている強酸性の湿原です。
泥炭の積もるスピードは年に0.1mmほど。
そのため13mも貯まるには約10万年かかると考えられています。
つまり逆谷地湿原は釧路や尾瀬といった湿原よりも
はるかに古い歴史があることがわかります(釧路は約3千年、尾瀬は約9千年)!
その後、国立公園内の大谷地湿原に移動して巡視開始。
大谷地湿原は、昨年度、長野市が全面ヨシ刈りを行いました。
(↑ヨシがなくなって見た目がスッキリ!)
ヨシは非常に水の蒸散力の強い植物です。そのため、ヨシが繁茂していると
湿原の乾燥化、陸地化が進んでしまいます。
(↑こちらは昨年5月20日の大谷地湿原の写真)
乾燥化を防ぎ、湿原性のリュウキンカなどの植物を
守っていくためにヨシ刈りが行われました。
(↑リュウキンカ咲いていました。)
湿原をぐるっと一周する散策ルートを歩くと、
リュウキンカ以外にもミズバショウが顔を出していました(´▽`)
他にも・・・切り株にびっしりと粘菌が!!!
木道脇ではオタマジャクシも発見できて、春の息吹を感じました!
ちょうどゴールデンウィークのころが見頃かもしれません。。。
ぜひ飯綱高原にも足を運んで見て下さい。
○飯綱高原の開花情報などはこちら