アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
戸隠神社奥社の参道の未来を考える
2018年04月10日フキノトウもあちらこちらでにょきにょき伸びて、気分は春ですが・・・
なんと4月9日(月)は、戸隠で雪が降りました!
夜は氷点下になっていましたが、戸隠中社公会堂では今日も夜な夜な集会が・・・。
今回のテーマは「戸隠神社奥社杉並木の参道をどう守っていくか」。
戸隠神社奥社の参道の杉といえばこれ!樹齢350年以上の杉が立ち並んでいます。
パワースポットとしても有名で、年間20万人以上が訪れる場所です。
しかし昨年10月の台風で、参道沿いの杉が3本も折れてしまいました!
(当時の様子は2017年10月25日のアクティブ・レンジャー日記をご覧下さい。)
なぜこんなに沢山倒れてしまったのか?
原因は「人の踏圧」により杉の腐朽が進んだことです。
参道沿いの杉は長年多くの人が訪れることで、地面が踏み固められ、
根が窒息状態になっていたのです。
窒息状態が続いたことで、杉の元気がなくなり樹勢が衰えてしまいます。
杉の中身は腐り、参道沿いの杉のなんと8割で「幹の空洞化」が進んでいることが
その後の調査で分かりました。
これを受けて、戸隠神社や地元有志で構成されている
「戸隠奥社の杜と杉並木を守る会」では、
県の天然記念物と史跡に指定され、かつ国立公園内にある杉並木を
大切に守り伝えていくため、どんな対策をするべきか、話合いを始めました。
長野県や長野市の補助金なども活用しながら、
杉並木保存のための調査や保存活用計画策定などの動きが加速していきます。
杉並木は国立公園にとっても大切な資源です。
後世に良い形で残せるよう、今後も動きを見守りたいと思います。
ところで、集会のあった中社公会堂では、戸隠竹細工の展示会も開催されていました。
それぞれの趣向が凝らされた作品、じっくり見ると楽しい発見が色々ありました!