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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

出前授業@志島小

2017年07月11日
伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

少し前の話になりますが、

志摩市立志島小学校で出前授業を行いました。

「大好き志島」をテーマに毎回違うゲストティーチャーが登場する授業の第一回目で、

学校近くの布海苔浜で磯の生物観察を行いました。

はじめに、伊勢志摩国立公園やパークレンジャーの仕事について

お話をしました。

今日の観察はいくつかのテーマに沿って行いました。

生きものを探すだけでなく、海水の干満や、

海底の地形のことなどについても気づいてもらうためです。

アラレタマキビという小さな巻き貝を集め、

海水に入れて観察します。

すると・・・

この貝は水がきらいで、上の方へ移動してきました。

アラレタマキビがいる場所は、満潮時にも海水につからない場所なのです。

一方でカメノテやフジツボがいる場所は、満潮時には海水につかります。

この浜は「布海苔浜」と呼ばれているだけあって、

フノリという名前の海草がたくさん生えていました。

海藻をかき分けたり、石をひっくり返したりしてみると

たくさんの生きものが見つかりました。

この日に観察できた生きものは、

ヒザラガイ、マツバガイ、スガイ、アラレタマキビ、イシダタミ、アメフラシ、

サザエ、トコブシ、アゴハゼ、クサフグ、ギンポ、

イソスジエビ、ホンヤドカリ、ヒライソガニ、フジツボ、カメノテ、イワガニ、

ヨロイイソギンチャク、ミドリイソギンチャク、ウメボシイソギンチャク、

イトマキヒトデ、ニホンクモヒトデ、ヤツデヒトデ、マナマコ、などでした。

児童たちの感想を見ると、

ラーメンのような姿をしたアメフラシの卵塊や、

イソギンチャクを触ったときの感触や、

とても小さなアラレタマキビという貝がたくさんいたことなどが印象に残り、

ほかにもいろいろな発見があったようです。

そして、磯での生物観察が楽しく、

また行きたいと言ってくれたことがうれしかったです。