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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

スノーシューハイキング 志賀高原JPR第2回

2017年02月15日
上信越高原国立公園 アクティブレンジャー則武 敏史

こんにちは、上信越高原(じょうしんえつこうげん)国立公園の志賀高原地区担当です。


2月5日に子どもパークレンジャー(略称:JPR)の今年度2回目の活動を行いました。

テーマは前回に続き「水」ですが、冬なので「雪」。スノーシューハイキングで雪を楽しみながら、冬ならではの自然観察をしました。場所は長野県高山村のスキー場です。


<リフトに乗って歩行開始地点まで移動。シングルリフトです。これもめったにできない経験だと思います。後ろ姿は自然保護官。>


<スノーシューを履いて試し歩きをします。スキーでは雪に慣れている子どもたちですが、スノーシューを履くのは初めてという子供が多くいました。>


<歩き始めは、スキー場の初級者コースになっている緩やかな下り坂です。ここは雪がない時は車道です。冬は通行止めになります。>


<途中では、駆け出したくなるような真っ白な雪原があったり>


<林の中を歩いたり>


<尻滑りをしたり、いろいろな形で楽しみました。>



雪を楽しむ一方で自然観察もしました。

<地面にたくさん落ちた氷のかけら。どこから落ちてきたのでしょう? 「エビのしっぽ」と呼ばれる樹氷が幹や枝から落ちたのです。樹氷は幹や枝の片側だけに付いています(この写真では幹や枝の右側)。「エビのしっぽ」は風が吹いてくる方向に伸びていくので、風がどちらから吹いたか分かります。>


<雪に残った動物の足跡の観察。この足跡は付き方が特徴的なのでウサギだと分かりました。ウサギは足跡から進行方向も分かります。>


<雪深さを知るのも自然観察です。吹きだまりでは車道のカーブミラーが埋まるくらいの積雪でした。スキー場の方によると、積雪はいつもの年より多く3mを超えているとのことでした。>



雪は地域の重要な自然資源です。冬はスキー場など地域の観光に利用されます。そして雪が溶けた「水」は、森林の植物とそこで生活する動物を育み、また、人の生活や麓の農業などに重要なものになります。冬にもJPRを行ったのは、これを知ってもらいたかったという思いがあったためです。

言葉は難しいですが、「志賀高原ユネスコエコパーク」を舞台に、「水」の流れを通じて、「緩衝地域」と「移行地域」のつながりを感じてもらえたと思います。



さて、冒頭で今回の活動場所を高山村のスキー場と書きましたが、ここは、夏は牧場となります。

<撮影場所が少し違いますが、冬の風景と夏の風景です。昨年度は夏にここでJPRを行っており、2年続けて参加した子どもは、冬と夏で景色がすごく違うので驚いたと思います。>


今回の活動場所の標高は1,500m。冬はスキーに十分な積雪があり、夏は格好の避暑地となります。周辺には宿泊施設があり、夏にはキャンプ場が開設されます。ぜひ、スキーに、夏の避暑にお出かけください。



なお、「志賀高原ユネスコエコパーク」については次のページで分かりやすく解説されています。

・2015みんなで作る山ノ内キッズBOOK制作委員会「学ぶ ユネスコエコパークとは」<http://yamanouchi-kids.com/learn/>

・山ノ内町役場「志賀高原ユネスコエコパーク」

<http://www.town.yamanouchi.nagano.jp/shiga_highland_biosphere_reserve.html>