アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
藤前干潟の大掃除
2016年11月10日<そこらじゅうでヒョコヒョコ歩いているハクセキレイ>
早いもので、今年ももう11月に突入してしまいました。
藤前干潟から、アクティブ・レンジャーの西部です。
藤前干潟は伊吹山から吹き下ろしてくる風が強く、こんな内湾部でありながら波がうねる日が続いており、寒い寒い冬の到来を感じます。しかし、寒いとはいえ、楽しみもあります。事務所の前にあるグミの木には、たくさんのカワラヒワがやってきて一生懸命に実をついばむ姿が見られ、時折ジョウビタキもやってきます。
この時期にやって来る小鳥たちの姿に心が和む私たちなのでした。
<ちょっと画面が暗いですが・・・カワラヒワ>
さて、そんな冬の装いの藤前干潟では、少し前のことですが、とても沢山の人たちが集まるイベントがありました。藤前干潟の大掃除、干潟に溜まっているゴミや放置されたゴミを撤去する大掃除が行われたのです。
1つめは、
昨年度も行った国指定藤前干潟鳥獣保護区内の日光川護岸での不法投棄ゴミ撤去活動。
今年は少し時期を早めて10月25日(火)に、愛知県産業廃棄物協会名古屋支部と、愛知県、名古屋市、 中部地方環境事務所が協力して、ごみの撤去活動を行いました。
2つめは、
春と秋の恒例行事として定着してきた、藤前干潟クリーン大作戦。
今年の秋は、10月29日(土)に、庄内川の中堤や新川、藤前干潟の護岸に多数の一般市民が参加して大規模なごみ清掃活動が行われました。
まずは、1つめの日光川不法投棄ゴミ撤去活動。
少し天気が心配された10月25日(火)でしたが、100名を超える人が集まってゴミの撤去作業を行うことが出来ました。日光川の護岸は、今年も不法投棄ごみや漂着ごみがたまっている状況ではありましたが、全体としてのゴミの量は、年々、少なくなってきているようです。
今回の掃除箇所は、昨年と同じ2箇所でごみの撤去活動を行いましたが、1箇所では作業が早く済んだため、もう1箇所を集中して行うことが出来ました。
【撤去活動の様子】
最終的に回収したゴミの量は、可燃ゴミが1,710kg、不燃ゴミが1,420kgだったそうです。
その他にもタイヤなどの大きなゴミが回収されましたが、回収したゴミの量から見ても昨年度は5トンだったそうなので、減ってきたと言えると思います。
毎年行ってきたこの撤去作業によって、キレイになった干潟にはゴミが捨てにくいという状況が出来上がっていることや、ニュースなどで配信されることで、ゴミを不法投棄してはいけない、という意識が広がりつつあるのかもしれません。
参加されたみなさん、ありがとうございました。
次に、2つめの市民によるゴミの清掃活動。
今回で25回目を迎える藤前干潟クリーン大作戦は、毎年1000人を超える市民の方が集まる春と秋の恒例行事として定着してきました。
2016年の秋は、10月29日(土)に朝から大勢の人たちが藤前干潟周辺に集結してゴミ拾いを実施しました。前日には雨が降っており開催が危ぶまれましたが、当日は朝から快晴で多くの人が集まることが出来て良かったと思います。掃除の最後には、事前希望者を対象にした藤前干潟の観察会も実施されました。
【クリーン大作戦、干潟観察会の様子】
この干潟観察会は、名古屋自然保護官事務所が協力して行っています。当日は、沢山の人が清掃活動の後に残って観察会を楽しんでいかれました。長く干潟にいると少し肌寒かったかもしれませんね。
こんな風にして、藤前干潟では沢山の人たちが清掃活動に関わってくれています。
クリーン大作戦は、来年度も春、秋と開催される予定です。こちらの清掃活動には、どなたでも参加することが出来ますので、興味を持たれた方はぜひご参加ください。
こうした干潟に落ちているゴミは、自然には土に帰ることのないゴミも混ざっています。すぐにゴミがなくなる、ということはありませんが、来年の春には今年よりももっとゴミが少なくなっていると良いですね。
藤前干潟の夕日が美しい季節になってきました。
冬鳥も少しずつ増えていますので、ぜひ、藤前干潟に遊びに来てください。
<左:ダイゼン、右:ハマシギ>
★藤前干潟の環境学習プログラム 今後の予定★
●石ころ干潟観察会~カニさんを探してみよう!~
干潟と一言で言っても、いろいろなタイプの干潟があります。
今回は、石ころ干潟(礫干潟)で「カニ」をテーマに観察会を開催。
石ころ干潟にすむカニの特徴や生態を通じて、干潟の環境について学んでみよう。
日 時:平成28年11月13日(日) 10:00~12:30
場 所:藤前活動センター(名古屋市港区藤前二丁目202番地)
定 員:20名(先着順)
参加費:おとな200円、小中学生100円、幼児無料
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
申込み・問合せ先:藤前活動センター(TEL:052-309-7260)
●藤前干潟へ行こう!干潟の世界へのはじめの一歩~トリ編~
冬になると藤前干潟にはカモが沢山やって来ます。
群れで行動することが多いカモですが、その中にはカップルがいたり、
1羽だけちょっと違うカモが混じっていたり、そんなカモを探してみましょう。
日 時:平成28年11月27日(日) 10:30~12:30
場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
定 員:20名(先着順)
参加費:おとな200円、小中学生100円、幼児無料
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
申込み・問合せ先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)
★藤前干潟のイベント情報は下記HPでチェックしてください!