中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

海の底を歩く ツキノワグマ

2016年11月04日
谷川 湯原敦子


清津峡へ行ってきました!

清津峡は、富山県の黒部や、三重県の大杉谷に並ぶ、日本三大峡谷の一つです。

清津峡があるのは、新潟県十日町市中里。

十日町市は、野外の様々な場所に芸術家の作品を展示し、
自然と芸術が融合している町です。

清津峡渓谷トンネル内は、清津峡の成り立ちや、周辺の自然を紹介した展示が所々にあり、
歩きながら、楽しむことができます。
















実はこの清津峡、地球の営みをダイナミックに感じられる場所なんです。

およそ1500 万年前~ 500 万年前、ここは、海の底。

1500万年前~700万年前には、サメも生息していたそう。















ホオジロザメの仲間「カルカロドン」




そして、約700万年前~500万年前には、海の中で、マグマが固まり、
この柱状節理ができたそうです。

見晴所の曲線が、まるで額縁のように。
岩肌の直線が際立ち、まさに、地球のアート。


紅葉の黄色、赤、岩肌の色、水の色・・・
色のコントラストが美しい・・・




・・・さてさて、約500万年前の海の底を
海だった時代から、約500万年後の平成28年4月吉日、トコトコと歩くツキノワグマ。
足をおいたその場所に、もしかしたら、サメの暮らしがあったかもしれません。

上の写真と同じ場所。
ツキノワグマの寿命は、約25年。
4月の あのツキノワグマは、
今、どこで、冬ごもりの準備をしているのでしょう。

無事、厳冬を越せますように ――――