アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
夏の終わりの藤前干潟
2016年08月19日みなさま、藤前干潟からこんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
<アオサギの飛翔>
名古屋自然保護官事務所では鈴虫を育てているのですが、
ここ最近、リーンリーンと心地よい声で鳴き始めました。
外ではまだまだ蝉が鳴いていますが、
少しずつ秋の気配も感じられる今日この頃、
藤前干潟の景色も夏の終わり、秋の気配がそっと近づいていると感じます。
とはいえ、暑い暑い夏休み、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
私たちのいる稲永ビジターセンターは稲永公園の中にあるのですが、
ここ稲永公園は某携帯アプリで遊ぶ人で連日大変賑わっており、
こんなに人が集まるんだなぁとびっくりしています。
藤前干潟を知らない人が、これをキッカケにして藤前干潟に来て、
藤前干潟について知ってくれると良いと思います。
その反面、このアプリの配信が始まってからというもの、
稲永公園内はとってもとってもとってもゴミが増えました!
ペットボトルや空き缶、そして公園の大敵「タバコの吸い殻」・・・
とても悲しい現状です。
藤前干潟に来られる皆さま、
ゴミは自分の責任で持ち帰ってください!
みんなが気持ちよく遊べるように、ぜひぜひ、お願いです!
ゴミはひょんなことから海へ流れて、
そして、やって来る渡り鳥や干潟に生息する生き物に悪影響を与えてしまいます。
捕まえたモンスターだけでなく、
実際に生息している生きものについても知って欲しいなぁと思います。
<カニを捕まえたウミネコ:藤前干潟の夏を代表する鳥>
少し話が脱線してしまいましたが、
連日のように賑わっている稲永公園を横目に、
藤前干潟の生きもの達は? というと。
秋の渡りの鳥たちが少しずつ到着しはじめており、
こちらも少しずつ賑やかになってきました。
暑くてなかなか長時間、外で観察するのは難しいですが、
賑やかになってきた干潟に、ぜひ遊びに来てください。
<せっせとエサをついばむメダイチドリ>
※よーく観察していると、ゴカイをにゅ~っと引っ張り出すところが見られます。
頑張って撮影してみたのですが、どれも遠すぎてピンぼけ。
残念ながら、皆さまにお見せできるような写真は撮れませんでした。
<ちょこちょこと動き回るキアシシギ>
※藤前干潟でみられる鳥達は、遠くの干潟にいることが多く、
立派な双眼鏡がないとよく見えないことが多いのですが、
このキアシシギは割と近くまで寄ってきてくれるので観察しやすい鳥です。
<干潟にたたずむアオアシシギ>
※この個体は黄色みの強い足をしています。
若い個体に良く見られるそうです。
近縁種のカラフトアオアシシギなどは黄色い足なので、図鑑で調べるのも一苦労。
そんなときは、お隣の名古屋市野鳥観察館へ訪ねていくとすぐに答えが返ってきます。
鳥の世界は奥が深い!
★今後の藤前干潟のイベント情報は、藤前干潟のホームページでチェック!★