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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

長野県で初めての氷河!? そして、久しぶりのライチョウ

2016年07月11日
中部山岳国立公園 アクティブレンジャー則武 敏史

こんにちは、中部山岳国立公園(≒北アルプス)の後立山地区担当です(北アルプス北部の長野県側と新潟県側を担当しています)。


今回は長野県大町市の話題を2つ。

話題の1つ目「長野県で初めての氷河!?」の場所は、鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)山頂から北東に広がる谷にある「カクネ里(かくねざと)雪渓」です。

この雪渓では、昨年度(平成27年度)、氷河であるかどうかを確かめるための現地調査が、カクネ里雪渓(氷河)学術調査団により行われました。その結果、「氷河である可能性がほぼ確実な状況となってきた」ということです。


これまで、国内では富山県にある次の3つの雪渓が氷河であると学術的に認められています。

・立山(雄山)東面の御前沢(ごぜんざわ)雪渓

・剱岳東面の三ノ窓雪渓

・同じく小窓雪渓

今回、カクネ里雪渓が国内では4つ目、長野県では初めての氷河となりそうです。


<中央に白く縦に帯状に見えるものがカクネ里雪渓。中遠見山付近(北東側)から望む。鹿島槍ヶ岳の山頂部は雲に隠れている。>


なお、上記調査団の一員である「大町山岳博物館」において、企画展「鹿島槍ヶ岳カクネ里 氷河への道のり」が8月28日までの予定で開催されています。また、調査団による報告会やミュージアムトークが行われる予定です。

詳細は同館のウェブページ<http://www.omachi-sanpaku.com/>をご覧ください。


<カクネ里雪渓と富山県の3つの雪渓(氷河)の位置(●)>

・▲は日本百名山

・緑の塗りつぶしが中部山岳国立公園の範囲



そして、話題の2つ目「久しぶりのライチョウ」は、

報道等でご存知かと思いますが、大町山岳博物館ではニホンライチョウの人工飼育が12年ぶりに始まり、7月1日に、運び込まれた4卵すべてから孵化しました。

同館では1963年からニホンライチョウを飼育していましたが、2004年に死去のため中断していました。今回、久しぶりのニホンライチョウの飼育です。まずは雛が順調に成長することを祈ります。(同館では、近縁のスバールバルライチョウも飼育しているので、区別のためニホンライチョウという表記にしました。)



さて、今回話題にした大町市は、富山県、岐阜県と接しており、その境界は3,000m級の山並みです。中には、槍ヶ岳(やりがたけ)、鷲羽岳(わしばだけ)、鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)といった日本百名山に挙げられる山があります。

まもなく梅雨明け、夏山の最盛期です。これらの山を求めて、大町市の山々へお出かけください。


また、山は歩きたくないけれど、山の景色を見たいという方には、大町山岳博物館の展望ラウンジや、同館の斜面上部にある鷹狩山へどうぞ。視界が良ければ、北は白馬岳から、南は常念岳まで、後立山の山々のパノラマを眺めることが出来ます。なお、大町山岳博物館は入館料が必要となりますのでご留意ください。



<お知らせ>

「登山計画書の提出が義務付けられます」

長野県は、長野県登山安全条例第20条第1項の規定により、遭難の発生のおそれが高いと認められる山岳の登山道を指定登山道として指定しました。平成28年7月1日より指定登山道を通行しようとするときは、登山計画書の提出が義務付けられます。指定登山道については長野県のページをご覧ください。

<http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/tozanjorei/tozanjorei.html>

・登山計画書の様式はリンク先のページの上のほう、指定登山道についてはこのページの中ほどにリンクがあります。