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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

乗鞍岳 登山者カウンターの設置など

2016年06月20日
平湯 丸山由起子

6月1日に乗鞍岳の剣ヶ峰口に登山者カウンターを設置してきました。

 

 

この黒っぽいボックスがカウンター装置です。

 

道の反対側にも同じようなものがあり、その間を通過するとカウントされます。

 

カウンターで登山道の利用者数を調査し、得られたデータは登山道や施設などの

維持・管理を行うために利用します。

 

 

そして先週、カウンターのデータ回収第1回に行ってまいりましたので

6月15日現在の道の状況(肩の小屋口~畳平)を少しお知らせします。

 

【肩の小屋口から肩ノ小屋方向を見上げる】

最初の急な斜面に雪が残っていますので、雪の状況によっては軽アイゼン等の

滑り止めやストックが必要になると思われます。

赤矢印経路がこの日の上りやすいルートでした。

写真右側の黄色い実線部分は夏道が出ていて雪が無いですが、その上はまだ

雪があり、急斜面をトラバース(黄色点線)する形になります。

(※雪の状況は日々変わりますのでご注意ください)

また、写真下部の雪がない場所はグリーンロープ内です。 植生保護のため

ここを避ける形でグリーンロープ外や雪の上を回り込んで雪渓に出てください。

  

雪渓の直登が終わるとグリーンロープが張られた夏道が確認されますが、

まだ雪が残っていました。

必要であれば滑り止めを着用し、安全に気をつけ歩行してください。

  

肩の小屋口~肩ノ小屋間で雪が残っているのはおおよそですが

下図の黄緑線部分になります。(6月15日現在)

 

肩ノ小屋までの上の方(オレンジ線)では写真のように夏道上に

雪はありませんので、グリーンロープ内の歩行をお願いします。

 

 

肩ノ小屋周辺では現在(6/15)キバナシャクナゲが綺麗に咲いています

 

  

 

 

肩ノ小屋前では剣ヶ峰登山等を楽しまれた方々が休憩されていました。

※ 肩ノ小屋はまだ営業していません

 

 

さて、ここで山での重要課題!「トイレ」について。

肩の小屋口から上ってしまうと少々わかりづらいですが、

ここには公衆トイレがあるのです。

上写真で見えている肩ノ小屋の裏手にまわると下写真のような案内があります。

  

  

写真奥は東大の宇宙線研究所で、その手前の赤丸が公衆トイレです。

一応使用可能となっていました。

  

トイレの場所がわからず困っている方がいましたので、少しでもお役に立てばと

ここで記載しましたが、小屋の反対側にも何か案内があるといいのかな?

実は私も最初は場所がわからなかったもので(汗)・・・小屋が開いていれば

聞けますが閉まっているときは聞けないですものね。

 

 

次に肩ノ小屋から畳平までですが、地図上のオレンジ線(車道)も富士見岳を

経由するコースも雪はありませんのでのんびり散策をお楽しみください。

 

車道を下から見上げると雪が邪魔しているように見えますが、実はこんな風で

通れますのでご安心を!

 

 

それから、今年は全国的にクマの目撃情報が多いのでご注意ください。

乗鞍ではこの日、不消ヶ池(きえずがいけ)で目撃されていました。

 

【不消ヶ池】

 

【参考】

乗鞍岳でのクマの目撃情報が岐阜県から発表されています

→ http://www.pref.gifu.lg.jp/kurashi/kankyo/kankyo-hozen/c11265/norikura-kuma.html

クマに対する注意事項等も書かれています

→ http://www.pref.gifu.lg.jp/kurashi/kankyo/shizenhogo/c11265/kuma-map.html

こういった情報を参考に安全に登山や散策等をお楽しみください。

 

 

さて、畳平のお花畑ではハクサンイチゲやミヤマキンバイが咲き始めています!

これからどんどん咲いてくるので楽しみですね♪

 

【ハクサンイチゲ】

  

【ミヤマキンバイ】

  

【ショウジョウバカマ】 ただいま絶賛活躍中

 

 

<オマケの話>

乗鞍ではパン皮状火山弾が見られると青柳保護官に教えていただきました。

パン皮?・・なるほど~と一目瞭然でした、こんな石です。

 

ヒビ割れの雰囲気がフランスパンの皮のヒビ割れに似ていませんか?

これは、噴火でマグマの岩片が飛んでいるときに表面は冷えて固まったけれど

内部はまだ熱く融けてガスを含んだ状態であり、そのガスで膨張してヒビが

入ったものだそうです。

乗鞍岳の上の方にはこんなおもしろい石もありますので探してみてくださいね。

ただし、国立公園なので石を持って帰ることはできませんのでご注意を(*^_^*)