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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

春山も天気の急変に注意

2016年04月21日
後立山 アクティブレンジャー則武 敏史

こんにちは、中部山岳国立公園(≒ 北アルプス)後立山地区からです。

4月19日に長野県白馬村の八方尾根を歩きました。午前中は天気が良く、白馬三山など周辺の山々を望むことが出来ました。


<白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬岳(しろうまだけ)。>


<左奥:鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)、右:五竜岳(ごりゅうだけ)>


また、今年は雪解けが早いので、雪形が現れ始めていました。

・もう少し雪解けが進むと形がはっきりするのですが、右の山(白馬乗鞍岳)の直下に大きく「鶏(尾長の鶏)」に見立てられる雪形が見えます。この雪形は「カモシカ」に見立てる人もいます。

・この白馬乗鞍岳から左につながる小蓮華山にかけての斜面では、多くの雪形を見ることができます。


さて、八方池までの歩道(登山道)の状況です。

・雪がべったり残っているのは、公衆便所から八方ケルンにかけての区間です。

・所々に雪があるのは石神井(しゃくじい)ケルンから公衆便所の区間です。雪が薄くなっているところがあるので、踏み抜きに注意が必要です。

・木道コースは雪が残っています。十分な装備のない方は無理に利用せず、尾根道を利用してください。


<八方ケルンから斜面下部を望む。中央上に公衆便所が写っている。撮影地点から公衆便所までの区間は雪がべったり残っている。公衆便所から右側は所々に雪が見える。なお、公衆便所は冬期閉鎖中。>


今回、八方池まで往復したのですが、午後になると、雪が降り、かなり強い風が吹きました。気象情報を見てある程度の心づもりをし、それに対応できる装備を持ったうえで歩いていたのですが、驚くほどの天気の急変でした。

どのシーズンにも言えることですが「準備と計画は万全にして、現地では安全登山に心がけてください」。


<お知らせ>

1.「登山計画書の提出が義務付けられます」

長野県は、長野県登山安全条例第20条第1項の規定により、遭難の発生のおそれが高いと認められる山岳の登山道を指定登山道として指定しました。平成28年7月1日より指定登山道を通行しようとするときは、登山計画書の提出が義務付けられます。指定登山道については長野県のページをご覧ください。

<http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/tozanjorei/shiteitozando.html>


2.8月11日は国民の祝日「山の日」


3.7月第4日曜日(今年は7月24日)は「信州山の日」