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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

冠雪した後立山連峰

2015年12月22日
中部山岳国立公園 アクティブレンジャー則武 敏史

こんにちは、中部山岳国立公園(≒ 北アルプス)後立山地区からです。

今回は12月9日に撮影した後立山連峰です。大町市と白馬村で撮影しました。


まず、大町市で撮影したものです。


この写真は、市立大町山岳博物館の近くで撮影しました。この博物館は大町市の施設で、「山岳」をテーマとする博物館としては日本で最初のものです。館内は北アルプスを中心とする自然や登山の歴史についての展示があり、3階の展望ラウンジからは、上の写真よりも広い範囲の北アルプス(後立山連峰)のパノラマが広がります。山名の表示や、山にまつわる解説があるので、「美しい景色」から一つ進んで、山への興味を持てるようになるのではないかと思います。

また、博物館の付属園ではスバールバルライチョウ、カモシカなどが飼育されています。

<市立大町山岳博物館の外観。>


さて、上の写真に写っている山の名前は次のとおりです。これらの頂を結ぶ稜線は長野県と富山県の県境です。また、稜線付近は中部山岳国立公園の特別保護地区になっています。


続いて、白馬村で撮影したものです。この写真は国道から少し山側の道端から撮影したものです。

山の名前は、左から五竜岳、八方尾根、天狗尾根(なだらかな横に長い尾根)、白馬鑓ヶ岳、杓子岳です。白馬岳はその右にあるのですが、この場所からは見えませんでした。

<八方尾根のスキー場は、ゲレンデに雪がありますが、斜面下部は整備中のため滑走できず、斜面上部のコースのみ滑走可能です。写真右の岩岳山のスキー場は、まだほとんど雪がありませんでした。>


今週末には降雪の予報があるので、スキー場は予定通り営業できるかもしれません。スキー場からは、山並みがより間近に見え、麓から見るのとは一味違ったものになります。

<八方尾根のスキー場から。白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳の白馬三山と小蓮華山。平成27年3月26日撮影。>


年末年始を中心に入山される方がおられると思いますが、冬山登山では次の点に注意してください。

■この時期の登山は、北アルプスの冬山経験と冬山登山の技術、装備が不可欠です。また、天候の急変が事故に結びつくおそれがあるので、事前の情報収集と現地での適切な判断力が求められます。

■スキー場エリア外へ入山する場合は登山届の提出が必要です(白馬村のローカルルール)。登山届の受付箱は、JR白馬駅前、八方ゴンドラ、五竜テレキャビン、栂池ゴンドラなどにあります。


知識や経験、技術の伴わない登山者は、この時期の安易な登山は厳に慎んでください。

お気をつけてお出かけください。