アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
登山道の確認
2015年09月24日久しぶりの山出張、ちょっと緊張しながらのスタートです。
今回は常念乗越経由での大天井方面です。
登山口の一ノ沢にはトイレが整備され、快適に利用できました。
水道は沢水利用とのことで、飲用水ではないです。
登山道は前の週の雨の影響か、みずみちとなっていて、ぴちゃぴちゃと音をさせながら歩く箇所が多かったです。
沢のオーバーフローなどで、登山道に水が多く流入していました。
乗越への急登となる"胸突き八丁"は階段が再整備され、登りやすくなっていました。
苦しい道も足下がしっかりしていると意外と・・・。
稜線に出てからは、槍穂高連峰がしっかり見え、普段見る上高地からとは異なる角度での眺望や、また、自分が歩いた稜線を思い返してにまにましながらの行動となりました。
また、天候が良かったので、目的の1つライチョウには会えないかな・・・と思いきや、1グループ確認することができました。
すれ違った登山者に、そこに置物みたいに動かないライチョウが・・・といわれた5分後くらいに現場に到着したところ、なにかを見張っているのか、ある方向を向いたまま動かないライチョウを見つけました。
人を怖がらないライチョウは世界的には珍しいとのこと、神の鳥と畏敬されてきた日本ならではかもしれません。
ただ、こんなに緊張感の少ない野生動物は、それでいいのかしら?とちょっと思ってしまします。
今年は例年より1週間程度紅葉が早く、チングルマやミヤマダイコンソウなどの草紅葉が色づき、ダケカンバやナナカマドも黄色・赤色にと変わり始めていました。
クロマメノキやコケモモも美味しそうに実っていましたが、こちらは野生動物用です。
採取や損傷はいけない国立公園と食べたい気持ちをぐっと我慢して、写真に納めました。
上:草紅葉(左・チングルマ 右・ウラシマツツジ)下:紅葉(左・横通岳付近 右・喜作新道)
左:クロマメノキ 右:コケモモ
山の紅葉で有名な涸沢も、モレーンあたりは見頃とのこと、今年は季節がいつもより急ぎ足のようです。
紅葉狩りにお出かけになる際は、情報収集と体力確保をお忘れなく。