中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

藪漕ぎの先に... 佐武流山

2015年09月11日
谷川 小竹俊平

こんにちは、谷川の小竹です。

8/20に苗場山~佐武流山間の縦走路を調査しましたので、その様子を紹介します。

佐武流山は新潟県南魚沼郡湯沢町と長野県下水内郡栄村の県境の山脈にある200名山で、100名山の苗場山の南に位置しています。

苗場山山頂付近は平坦な湿原が広がり、しばらく木道を進みます。

木道がなくなると、湿地帯ともお別れです。一旦森に入ります。

森を抜けると新潟県側(写真左)が開けていて、展望がよいです。長野県側(写真右)に天狗の庭という湿地があるようですが、森で見えません。

ぬかるんだ樹林の急登を登り切ると赤倉山に着きます。

赤倉山山頂。山頂手前に赤湯に下る分岐もあります。ここに来るまでも途中ササ深い所が何カ所かありましたが、ここから先が本格的な藪漕ぎの道でした。

背の高さを超えたササが茂り、前の人がよく見えません。一応、ここも道です。

今回合同で参加した志賀高原自然保護官事務所の瀧口レンジャーが難解な道のトップを歩いてくださいました。

藪漕ぎの道も時々見晴らしがよくなり、苗場山や谷川連峰の平標山が見えました。

苗場山はてっぺんが平なのがよく分かりますね。

ナラズ山直後の様子。ササ藪で道が最も分かりにくかったところです。木村レンジャーの地形図の読図と志賀高原自然保護官事務所の則武アクティブレンジャーのGPSの活用とでこの難局を乗り切ることができました。

ササ藪を抜け、広々とした土舞台に到着。

「ササ藪がないのがどれだけありがたいことか!」かみしめながら踏みしめながら急登を進みます。

西赤沢源頭分岐。下山時は佐武流山山頂からこの分岐へ戻り、切明温泉方面へ進みました。

西赤沢源頭分岐から佐武流山への道。基本的に樹林ですが、時々開けて新潟県側がよく見えます。佐武流山は200名山ということで人が多少通るのか、道は踏み固められ、わかりやすかったです。

佐武流山山頂に到着。オオシラビソの木が少々かかりますが、新潟県側の展望がよいです。

苗場山~佐武流山の縦走路は利用者が少なく、8/20の時点では赤倉山~土舞台間が特にササ藪が濃く、一般向けのルートとしてはおすすめできない状態でした。ササ藪の中を行く際は地形図やコンパス、GSP等を活用する技術と余裕を持った計画が必要となります。

なお、赤倉山~佐武流山間のルートの現状については栄村秋山郷観光協会(HP:http://sakae-akiyamago.com/play/)へ事前に確認してください。