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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

薬師岳の開山祭

2015年06月23日
立山 アクティブレンジャー 山本美智子

少々時間がたってしまいましたが、

6月13日から14日に、薬師岳の夏山開きと記念登頂会が行われました。

富山市(大山地区)の亀谷(かめがい)温泉郷にて、安全祈願祭が行われました。

同地域出身で、槍ヶ岳を開山したことでも知られる播隆(ばんりゅう)上人の像の前で、地域の関係者や記念登頂会参加者が、今シーズンの山の安全を祈願しました。

播隆上人像


その後、登頂会参加者は折立登山口へ移動し、1泊2日で薬師岳へ。

折立の登山口から入ってすぐに、「十三重之塔」があります。

1963(昭和38)年1月の豪雪で遭難した愛知大学山岳部の13名の慰霊のために造られたものです。

十三重の塔

彼らが迷い込んだ薬師岳山頂手前の東南稜線への分岐点にも、二度とこのような事故が起きないように、という願いが込められたケルンが建っています。

次薬師のケルン

薬師岳山頂の祠に薬師如来像が安置され、登頂した約100名が再度、安全を祈願しました。

薬師岳山頂

遭難事故からは50年以上経過していますが、山の安全を願う気持ちは、しっかりと引き継がれていると感じました。