中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

すぐ近くで自然を楽しむ

2015年06月08日
志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史

こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原からです。


志賀高原(長野県山ノ内町)でのグリーンシーズンの楽しみ方の一つはトレッキングです。志賀高原にはトレッキングコースがたくさんあり、中には下の写真のように駐車場や宿泊施設のすぐ近くからアクセスできるコースがあります。

<6月4日に歩いたのは「せせらぎコース」と呼ばれるトレッキングコース。写真は一の瀬地区で撮影。赤線は遊歩道の位置を分かりやすくするために加えました。>


<「せせらぎコース」の上流部の高天ヶ原(たかまがはら)地区の駐車場から撮影。右上の木道がコースの一部。白く見えるのはミズバショウの仏炎苞(ぶつえんほう)。手前左のミズバショウは花期が終わり、葉が大きくなっています。>


せせらぎコースは、小雑魚(こざこ)川の最も上流にあり、流れに沿うように付けられた木道を歩くコースです。緩やかな傾斜で、いくつもの小さな湿原をつないでいます。

すぐ近くに車道があるのですが、下の写真のようにそれをあまり感じない景色があります。湿った所に生える植物や針葉樹林の植物を観察できます。


なお、小雑魚川は信濃川(日本一長い川!)につながります。一の瀬地区、高天ヶ原地区はその小雑魚川の最上流部、つまり信濃川支流の源流部にあります。この地区には写真のとおり宿泊施設が川や湿原の近くに多くあるのですが、清流や湿原の環境を保つため、地域の方がさまざまな努力をされています。



せせらぎコースで見ることのできた花は、ミズバショウのほか、リュウキンカ、ムラサキヤシオツツジなどでした。

<左:リュウキンカ、右:ムラサキヤシオツツジ>



また、同じように駐車場に近くて、今の時期に花が見頃になるのは一沼(いちぬま)です。ほとりにレンゲツツジが多く咲きます。下の写真では咲き始めなので分かりにくいのですが、満開になるともっと目立ちます。



さて、志賀高原のトレッキングコースの情報は、例えば、志賀高原自然保護センターのトレッキング情報のページ<http://shizenhogo-center.shigakogen.gr.jp/mountain.html>を参考にしてください。いくつもあるコースから、日程、体力、技術などに応じてコースをお選びください。


志賀高原自然保護センターは長野県などが運営する施設で、志賀高原総合会館98内にあります。志賀高原の自然について理解していただくための展示や解説、また、トレッキング情報の発信などをしています。トレッキング前の情報収集や雨天時に利用されてはどうでしょうか。