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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

上高地の外来植物対策

2014年10月14日
上高地
台風19号の列島横断に、あわや直撃か…と警戒した上高地ですが、多少の風で落葉があったくらいと、被害はありませんでした。
深刻な被害に遭われたみなさまには心よりお見舞い申し上げます。

さて、上高地ではカラマツが黄色く色づき、紅葉が見頃となってきました。


明神池と田代池

そんななか、枯れゆく草をかきわけつつ先日ボランティアさんたちと今年最後の外来植物除去を行ってきました。今シーズンもボランティアの皆さんだけでなく、上高地町会やグリーンサポートスタッフ、ネイチャーガイド協議会、工事関係者、大学生などにご協力いただき、上高地内のあちこちで外来植物除去を進め、だいぶ成果は出たはずです。



施設周りや園地・園路脇・梓川支流と、各所で活動をしてきました。


また、並行して、分布状況の調査も信州大学(渡邉修准教授)のご協力をいただき実施し、現在結果を取りまとめ中です。
平成24年に実施した調査との比較、除去成果の確認ができればと思っています。

https://chubu.env.go.jp/nagano/to_2013/0725a.html
平成24年の調査結果


それにしても、外来植物の生命力、繁殖力には目を見張るものがあります。
花序を立ちあげ、子孫繁栄を頑張る傍ら、ロゼット状に形態を変え目立たないように、しかし確実に生育を続ける種類も少なくありません。

外来植物を絶やすということは困難かと思われますが、訪れた皆さんが「あっ、ここにも…」と感じなくなるくらいに目立たなくさせること、生息種数を少しずつでも減らしていくこと、生息範囲を縮小させることを目標に来年からも継続して除去活動を続けていきたいと思います。