中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

志賀高原の池

2014年08月22日
志賀高原
こんにちは、志賀高原からです。
長野県山ノ内町の志賀高原には、高原状の地形の中に「池」が多くあります。このうちいくつかを紹介します。

【渋池(しぶいけ)】・【大沼池(おおぬまいけ)】
渋池は「浮島」、大沼池は「湖面の色」が見どころです。
この2つの池は、志賀高原で多くの人が訪れるトレッキングコースの一つ「池めぐりコース」にあります。このトレッキングコースでは、池を訪れるまでに歩く亜高山性針葉樹林と四十八池湿原も見どころです。

<渋池。中央右寄りの水面に浮いている小さな島のようなものが浮島です。奥に見える山は横手山で、山頂部は雲に隠れています。>

浮島というのは、池などの水面に浮き、漂っている島のようなものです。過去に同じ地点から撮影した写真と比較すると、浮島の位置が変わっているので、水面に浮いて漂っていることが分かります。短い滞在時間のうちに、浮島が動いているのを見るのは難しいかもしれません。



<大沼池。水の色はエメラルドグリーンと形容されることが多いのですが、今回は青色(瑠璃色)でした。この池は溶岩流により堰き止められてできました。志賀高原で一番面積の大きな池です。>


【稚児池(ちごいけ)】
焼額山(やけびたいやま)の山頂、標高約2,010mにあります。池の周りには湿原、亜高山性針葉樹林が広がります。
夏のゴンドラは8月末まで運行、また、秋のゴンドラは10月の土・日・祝に運行予定です。ゴンドラの山頂駅から徒歩10分から20分ほど(乗るゴンドラにより異なる)で着きます。

<稚児池。山ノ内町指定天然記念物です。最も大きい池のほとりには鳥居があります。火山噴出物でできた不透水層の窪地に水がたまったものです。>


【上の小池】
志賀高原で多くの人が訪れるトレッキングコースの一つ「自然探勝コース」にあります。国道292号線のすぐ脇にあります。

<上の小池。この日は、風の吹かない時間があり、空の色を映してきれいでした。>

「自然探勝コース」は、「上の小池」のほか、「木戸池」、「三角(みすま)池」、「長池」、「蓮池」を通ります。また、このコースでは亜高山性針葉樹林や田ノ原湿原も見どころです。


【下の小池】
「上の小池」から国道を挟んだ反対側には「下の小池」があります。

<下の小池。池岸にミツガシワの群落があるなど植物相が豊か。>


今回写真で紹介した池は、ここ1ヶ月のうちに調査した歩道(登山道)沿いにあるものです。志賀高原には、このほかにも多くの池があり、それぞれ魅力があります。
志賀高原にお出かけの際には、池めぐりもいかがでしょうか。


■お知らせ
※国道292号線は、草津白根山の火山活動の活発化のため、群馬県側の万座三差路~殺生河原駐車場の区間で、夜間(午後5時から午前8時30分まで)は通行止めです。また、夜間の迂回路となっていた万座ハイウェーは路肩崩壊のため終日通行止めです。
このため、夜間の迂回路は、長野県中野市と鳥居峠(長野県上田市・群馬県嬬恋村)を経由するルートとなります。(原稿を書いた時点での情報です。通行される際は、最新の道路情報を入手してください。)