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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]
谷川岳から平標山 その1
2014年05月29日
志賀高原
こんにちは、志賀高原からです。
今回は群馬県と新潟県にまたがる「谷川岳(たにがわだけ)から平標山(たいらっぴょうやま)」です。
長野県山ノ内町にある志賀高原自然保護官事務所から距離がありますが担当している区域です。群馬県側を担当している万座自然保護官事務所と合同で現地の状況を把握しました。
まず自然現象から。
数センチの大きさの礫(れき)が霜柱により持ち上げられています。
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森林限界を超える高山の斜面では「地表の凍結と融解の繰り返しにより礫が斜面を下る」ことを知識としては知っていましたが、その過程の1つである、礫が霜柱により持ち上げられるのを初めて見ました。
写真の霜柱が融ければ、この礫は前にあった場所より斜面の下側に落ちること、そして、このような凍結と融解が繰り返されれば、結果として礫が斜面を下っていくことも想像できます(下のイメージ図参照)。
このような現象が、現在の国立公園の景観の一部を作っています。
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しかし、この写真を写したのは歩道(登山道)なので、実際には、利用者が蹴飛ばしたり、雨水が押し流したりして、礫が斜面の下側に移動することが多いと推測できます。
さて、天神峠から谷川岳山頂までの歩道の状況です。
山頂直下(天神ザンゲ岩から肩ノ小屋間)の雪渓は残っています。調査時はロープが張ってありました。
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このほか、天神峠から天神ザンゲ岩までの区間では、地形により雪が残っている所もあります。中には斜面のトラバースになるところもあります。
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アイゼンなどを使うか使わないかは、個人の体力・技術等によります。不安であれば、その場で判断できるように準備してください。
天神峠から天神ザンゲ岩までの区間で見られた花の一部です。
上左:イワウチワ、上右:ショウジョウバカマ
下左:カタクリ、下右:シャクナゲの仲間
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今回調査を行った谷川岳から平標山への稜線は、写真右側から右奥に続いています。
この区間は、距離が長いこと、いくつかのピークを越すため累積の標高差が上り下りとも大きいことが特徴です。
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その2に続きます。
今回は群馬県と新潟県にまたがる「谷川岳(たにがわだけ)から平標山(たいらっぴょうやま)」です。
長野県山ノ内町にある志賀高原自然保護官事務所から距離がありますが担当している区域です。群馬県側を担当している万座自然保護官事務所と合同で現地の状況を把握しました。
まず自然現象から。
数センチの大きさの礫(れき)が霜柱により持ち上げられています。
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森林限界を超える高山の斜面では「地表の凍結と融解の繰り返しにより礫が斜面を下る」ことを知識としては知っていましたが、その過程の1つである、礫が霜柱により持ち上げられるのを初めて見ました。
写真の霜柱が融ければ、この礫は前にあった場所より斜面の下側に落ちること、そして、このような凍結と融解が繰り返されれば、結果として礫が斜面を下っていくことも想像できます(下のイメージ図参照)。
このような現象が、現在の国立公園の景観の一部を作っています。
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しかし、この写真を写したのは歩道(登山道)なので、実際には、利用者が蹴飛ばしたり、雨水が押し流したりして、礫が斜面の下側に移動することが多いと推測できます。
さて、天神峠から谷川岳山頂までの歩道の状況です。
山頂直下(天神ザンゲ岩から肩ノ小屋間)の雪渓は残っています。調査時はロープが張ってありました。
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このほか、天神峠から天神ザンゲ岩までの区間では、地形により雪が残っている所もあります。中には斜面のトラバースになるところもあります。
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アイゼンなどを使うか使わないかは、個人の体力・技術等によります。不安であれば、その場で判断できるように準備してください。
天神峠から天神ザンゲ岩までの区間で見られた花の一部です。
上左:イワウチワ、上右:ショウジョウバカマ
下左:カタクリ、下右:シャクナゲの仲間
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今回調査を行った谷川岳から平標山への稜線は、写真右側から右奥に続いています。
この区間は、距離が長いこと、いくつかのピークを越すため累積の標高差が上り下りとも大きいことが特徴です。
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その2に続きます。