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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

タイドプールは楽しい!

2014年05月02日
志摩
こんにちは。
5月に入り、屋外での活動がとても心地よい季節になりましたね。

伊勢志摩国立公園でこれからの時期におすすめなのが磯遊びです。
海というと夏のイメージかもしれませんが、
今頃の方が夏に比べて日中に大きく潮が引くのでおすすめなのです。


【タイドプール】
潮が引いた磯に出来る水たまりを「タイドプール」と呼びます。
写真は志摩市の麦崎海岸で、広大なタイドプールが広がっています。
伊勢志摩国立公園にはほかにも磯遊びに適したタイドプールがたくさんあります。


【ヨロイイソギンチャク】
体の表面に小石や貝殻の破片をつけてヨロイを着たような姿をしています。
タイドプールでは、水中と水面上の両方の姿を観察することができます。


【アメフラシ】
岩陰や海藻の間には大きなアメフラシが隠れています。
手で捕まえたり刺激を与えたりすると紫色の液体を出す、あの生き物です。
初夏は産卵のシーズンで「うみそうめん」と呼ばれる
細いひも状の卵塊が浜に打ち上がっているのをよく見かけます。


【カメノテ】
その名の通り、亀の手を連想させる(?)形をしています。
こうして見ると完全に乾燥しており、陸に住む生き物のようですが
潮が満ちたときには水中で触手のような脚を伸ばしてプランクトンを食べます。
つまり、ここは水の中に沈むのです。

ちなみに甲殻類のなかまなので、
塩ゆでにして食べるとカニのような味がして結構おいしいです。


伊勢志摩には日本一の数の海女さんがいて、
磯の生き物は海藻も含めて大切な収入源になっています。
見つけた生き物は観察するだけにして、
傷つけたり持ち帰ったりしないようにしてください。
また、海は危険も伴いますので海況や潮位を調べて
必ず複数人数で行くようにしてくださいね。