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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

藤前干潟マイスター講座の報告

2013年12月05日
名古屋
既に先月のこととなってしまいましたが、
11月9日(土)に「第5回藤前干潟マイスター講座」が開催され、
今年度予定していた全てのマイスター講座が無事終了したので
今回の日記はこの報告を行いたいと思います。

昨年11月に、藤前干潟はラムサール条約に登録されてから
10周年を迎えました。
「これを機に藤前干潟の歴史や、保全された理由を深く知ってもらい、
改めて藤前干潟の価値や魅力を再認識してもらいたい」という思いで
実施したのがこの藤前干潟マイスター講座です。

今年度は講義と実習を交えて全5回の講座を行い、
延べ64人の方に参加いただきました。

第1回目(5月18日)は「藤前、不思議発見!」と題して
藤前干潟周辺の歴史や、埋め立て計画から保全に至った経緯を紹介。
また、特別ゲストの元漁師の犬飼さんから
藤前干潟周辺が豊かな漁場だった頃のお話も聴きました。



第2回目(6月22日)は干潟の一番の人気者であるカニをテーマにした
「藤前カニカニ倶楽部」を開催!
カニの生態を紹介する講義の他、カニの干潟観察会も行い、
カニの魅力を存分に感じてもらいました。



第3回目(7月27日)のテーマは「あなたにもできる!身近な環境活動」でした。
漂着ごみ、水質、生物の生息地の減少、外来種などの
藤前干潟の環境問題を取り上げ、私たちにできることを紹介しました。
また、簡単にできる水質調査として
COD(化学的酸素要求量)を測定するパックテストにも挑戦しました。



第4回目(9月29日)は「藤前野鳥倶楽部」として、藤前干潟の保全や
生態系を知る上で欠かすことのできない野鳥について紹介しました。
講義では、藤前干潟に飛来する水鳥の見分け方、最近の飛来数を解説。
その後、野鳥観察で見分け方の実践も行いました。



そして、最終回の第5回目(11月9日)は
「解決!今さら聞けない藤前のギモン!」として、
干潟とは何なのか、干潟の生態系の重要性を解説後、
藤前干潟の保全について知ってもらうべく、
ラムサール条約や鳥獣保護区の説明を行いました。
また、普段の観察会ではあまり注目することのないヨコエビなどの
小さな生き物を顕微鏡で観察し、
干潟の生態系を支える小さな生き物への理解を深めました。



第5回のマイスター講座の最後には、
3回以上参加された方に修了証をお渡ししました。
今後も藤前干潟への興味・関心を持ち、
得た知識などを周りの方に伝えていってもらえれば嬉しいと思います。
参加及び協力いただいた皆様、ありがとうございました。


【第5回マイスター講座参加者の記念撮影】