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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

★一足早い藤前干潟の年末大掃除

2013年11月21日
名古屋
11月16日(土)

 稲永公園周辺のナンキンハゼやプラナタス、
イチョウの葉は綺麗に紅葉して、秋も深まってきました。
この日は、セルリアンブルーの空が美しく、ワインレッドの
葉が画になっていました。



【稲永公園周辺の紅葉】

 この秋晴れの中、藤前干潟をキレイにするイベント
「秋の藤前干潟クリーン大作戦」が開催されました。



【会場の様子】

 堤防から干潟を見下ろすと、まず目に飛び込んでくるのが
多量の漂着ごみです。何度も同じ場所をキレイにしているのですが、
しばらくすると再びごみが漂着します。これらのごみは一体どこから
やってくるのでしょうか?



【ヨシ原に散乱するごみ】

 干潟に来てごみが目に付くと、ちょっと残念な気持ちになります。
一人で拾うには量が多すぎます。
 
 これを機に、たくさんのごみを回収しようと
清掃活動に全力で取り組みました。夢中になってごみ拾いを
していると軽く汗ばむくらいの陽気になりました。


【次々に堤防に引き上げられるごみ】

 毎回、この清掃活動では面白いごみがたくさん
回収されるので、この日も何か落ちていないか
ワクワクしながら作業していました。

 干潟に降りるとペットボトルや空き缶、発泡スチロール片等の
ごみがヨシ原の中で絡まっている光景が目に入りましたが、
今回は面白いごみを見つけることができませんでした。

 前回はハチミツを好む黄色いクマや有名な大耳ねずみの
ぬいぐるみが、泥で汚れて大変気の毒な姿で発見されたのですが・・

 藤前干潟には多様なごみが流れ着くので、毎回どんなごみが
回収されるのか楽しみになります。皆さんも是非、清掃活動に
参加してごみ拾いの醍醐味を味わってみて下さい。

 

【集められたごみ】

 清掃活動終了後には藤前干潟で自然観察会を実施し、
干潟や生き物の解説を行いました。今日も干潟のカニについて
熱く語ろうと張り切っていましたが、いません・・
カニの姿が見当たらないのです。春に実施した観察会の時よりも
生き物の姿はずいぶん少なくなっていました。

 



【干潟観察会の様子】



【干潟に開いた穴を掘り起こす大学生と捕らえられたヤマトオサガニ】

 カニだけは何としてもGETしたいところ!
足下にたくさん開いている巣穴をスコップで掘り起こしてみます・・
頼むからいてくれ!心の中でそう叫びました。

 グチャッと堅めのプリンをスプーンですくうような音を
周囲に響かせて皆が顔を近づけると・・・いました!
干潟を代表するヤマトオサガニです。寒さで動きがスロー。
じっくり観察することができました。

 干潟表面では生き物があまり見られませんでしたが、
泥の中にはたくさんの小さな生き物が暮らしていますよ~っと
解説したところで今日のイベントは終わり。

来年は春にお会いしましょう!