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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

特定外来生物“オオフサモ”の駆除活動

2013年11月20日
志摩
本日、11月20日、伊勢志摩国立公園は指定から67周年を迎えました!
自然豊かな伊勢志摩国立公園をなるべくそのままの姿で未来へ残そうと、
公園内では様々な取り組みが行なわれています。

今回はそんな取り組みのうちの一つ、
「外来種の駆除活動」についてご紹介します。

さて、みなさん。
水辺でこんな植物を見かけたことはありませんか?

【オオフサモ(別名:スマフサモ、パロットフェザー)】
水をよくはじくので、雨上がりなんかは特に美しい水草です(^^)
ですが、できればみなさんの身近で見つからないことを願います。
なぜかというと、実は“特定外来生物”に指定されている植物なのです。

~特定外来生物とは?~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もともと日本にいなかった外来生物のうち、生態系などに被害を及ぼす
ものを特定外来生物として指定し、【飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲
渡・輸入】などが原則として禁止されています。
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観賞用に飼育していたものが捨てられたのか原因は分かりませんが、
横山にあるしょうぶ園やビオトープで大繁殖しています。
水流を妨げ、もともと生えていた植物を追いやる勢いで増えています。

【しょうぶ園ため池の様子(志摩市阿児町鵜方)】

オオフサモは地下茎で繁殖します。
ぬかるんだ場所では、比較的全体を引き抜きやすいのですが・・・
乾いた場所や他の植物の根とこんがらがっているところでは、
強く引くとブチブチちぎれてしまいます。これが駆除の際やっかいな点です。
少しでも欠片が残っていると、そこからまたすぐ元通りに復活してくるので
地下茎を残さずに引き抜くことが大切です。

【こんな風に地下茎で繋がっています】

数年前からパークボランティアさんを中心に駆除を行ってきたのですが
今月に入ってからは、自然公園指導員のみなさん、地元の小中学生やその保護者のみなさんにもご協力いただき、毎週末に2時間、一斉駆除を実施しているところです。


【ここまで進みました!参加者の皆様ありがとうございます!】

地域のみなさんにご協力いただき、作業はすこしずつ進んでいますが
完全に駆除できるまでには、まだしばらくかかりそうです。。。

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その他、詳しい情報はこちらから。
 ・環境省 外来生物法ホームページ
 ・特定外来生物の解説「オオフサモ」
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