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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

☆高病原性鳥インフルエンザ糞便採取調査を実施しました

2013年10月22日
名古屋
 名古屋自然保護官事務所では、毎年この時期に
定期的に愛知県と協力して、藤前干潟鳥獣保護区にて
高病原性鳥インフルエンザの糞便採取調査を実施しています。
 
 この調査は、主に渡り鳥等の水鳥の糞便を採取し、
ウイルス保有状況を調査するものです。これにより
感染の早期発見及び感染状況の把握をすることができ、
高病原性鳥インフルエンザの発生抑制と被害の最小化が期待できます。


【秋の藤前干潟】

 鳥類が集合している場所には糞がたくさん
落ちていることが多いので、まずはそのような場所を探します。
この日はヒドリガモ、オナガガモ、マガモが群れで見られました。
 
 狙いが定まったら調査員は手袋、マスク等を着用して
潮が引いた干潟に鳥類の糞便採取に向かいます。



【干潟に出動する調査員】

 調査当日は前日に降った雨の影響で河川が増水しており、
干潟が出現するのがやや遅れ気味でした。さらに、この日は
鳥類の糞便がほとんど落ちておらず、広大な干潟を歩きながら
探し当てるのに難儀しました。調査員6名が30分程度捜索して、
ようやく一つの検体を発見しました。

鳥の糞を発見してこれほど喜んだことはありません。


【鳥類の糞便を発見して声を上げる調査員】

 専用の竹べらを使用して糞便を採取し、
試験管に保存します。なるべく新鮮な糞便を厳選して採取します。


【竹べらで採取】



【試験管に保存】

 緑藻を食べたような緑色の物から粉砕されたシジミの
貝殻が含まれた紫色の物まで多様な糞便があります。



【糞便の多様性】

 今回の調査では目標の100検体を無事に採取することができました。


【集められた検体】

 採取した糞便は検体として専門機関に送付し、分析結果を待ちます。
ウイルスが検出されなければ良いのですが・・