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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

渋池の浮島

2013年09月13日
志賀高原
こんにちは、志賀高原からです。
志賀高原には大小さまざまな湖沼や湿原があります。渋池(しぶいけ)はその一つで、硯川から前山に上り、そこから四十八池方面に5分ほど歩いた所にあります。標高は約1,800mです。
この池には浮島があります。浮島というのは、池などの水面に浮き、漂っている島のようなものです。渋池の浮島は、ミズゴケなどの植物の遺体が分解されずに蓄積したものの上に、モウセンゴケやスゲなど湿原の植物が生育しています。

<渋池。中央右の池の中にある小さな塊が浮島。写真では1つに見えますが、近い位置に2つあります。手前の大きな塊のなかに赤く見えるのはモウセンゴケの集まり。平成25年8月12日撮影。>

しかしながら、浮島と分かっていても、そこに休憩等で滞在している短い間に、浮島が動いているのを見ることは難しいと思います。
そこで、浮島が動いているかどうか、同じ地点から違う時期に撮影した写真を比べてみました。


左の写真は上と同じで、右は前年の9月に撮影したものです。左の写真では2つの浮島が近い位置にありますが、右の写真では離れています。2つの写真を比べると、浮島が動いていることがはっきり分かります。


さて、上の写真で渋池の奥に見える山は横手山(標高2,307m)です。志賀高原で2番目に高い山ですが、リフトに乗れば、山頂までほとんど歩くことなく行けます。そして、天気が良ければ山頂から北アルプスなどの山並みを展望することができます。

<山頂から少し下った、のぞき付近から北アルプス方面を望む。手前の山は笠ヶ岳。平成23年7月撮影。>

横手山へは、もちろん歩いて登ることもできます。
ご自身の体力や時間に合わせて、歩いたり、リフトを利用したりして志賀高原の風景や志賀高原からの風景をお楽しみください。