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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

妙高高原の冬を満喫!「雪上観察会」

2013年03月22日
妙高
 3月10日の日曜日、雪の舞う妙高高原いもり池周辺で、妙高高原ビジターセンターとの共催で開催している「雪上観察会」を行いました。環境省パークボランティアの案内で、いもり池周辺の森の中をスノーシューや歩くスキーを使ってゆっくり歩きながら、国立公園である妙高高原地域の自然の豊かさを体感して頂くイベントです。

 受付と参加費の確認が済み、ビジターセンターの案内でレンタルスノーシュー等を受け取ってトイレを済ませた方から、ビジターセンターの向かい、まだ2mほどの高さが残る雪堤の上のスタート地点に移動します(下の写真の黒い線が車道です)。

 パークボランティアさんがレンタルスノーシュー等の履き方や歩き方を丁寧に指導しますので、初めての方や小学生、道具をお持ちでない方も気軽に、安心して参加して頂けます(ただし、防寒着、手袋、ゴーグル、帽子、耳当て、冬用長靴や飲み物、おやつなどは各自でご持参頂いております。)。




 環境省と妙高高原ビジターセンターから、妙高高原の特徴、イベント内容の説明、ボランティアとコースの紹介、安全確認等を済ませて、いよいよ冬の高原に出発です!

 コースは、ここ数日の融雪で締まった雪の上に朝方から降り始めた新雪が少し積もった程度ですので、長靴では歩きにくくても、スノーシューなら全く問題なく歩けます。道を外しさえしなければ、小学生から年配の方まで気軽にアドベンチャー体験を味わって頂けるコースです。




 ザクッ、ザクッと雪をしっかり踏みしめながら木々の間をゆっくり進んでいきますし、パークボランティアさんが雪の重みで曲がった木の前などで時々止まって、特徴や面白い生態、妙高高原の歴史などを詳しく解説してくれますので、小学生でも置いていかれることはほとんどありません。




 この木の実は、雪がなければ2m以上の高さの枝に付いていますから、指でふれながら観察できるのも国内有数と言われる積雪のおかげ。別の場所では目線の高さで若いヤドリギを観察することもできたりと、厳しい寒さと積雪の妙高高原をたくましく乗りこえようとする生きものたちの生命力、工夫と知恵を間近に観察できるのも、雪深い妙高高原ならではの楽しみのひとつです。

 雪が断続的に降っていたため鳥は確認できませんでしたが、動物の痕跡を観察するアニマルトラッキングも楽しむことができました。

 ときおり雪が吹き付けるあいにくな天気だったので、参加者の皆さんの反応が気になりましたが、
「ぶらぶら目的もなく歩くより、解説してもらいながらの散策は楽しかった!」
と口をそろえて答えて頂けましたので、ほっと胸をなでおろしました。

 イベント終了後、案内したボランティアさんとの記念撮影を終えた参加者の若いお二人に、スノーシューを1日借りることができることを伝えると、
「もう少し散策してきます!」
と笑顔で再び森の中を散策に行かれました。

 この「雪上観察会」は、3月17日、3月24日の日曜日も開催される予定ですので、春に向かいつつある妙高高原の自然を体感しにいらしてはいかがでしょうか。

 今年は昨年に比べ今のところ雪解けは早く進んでいるようですが、日によって寒暖の差が大きい時期になってきましたので、天候次第で自然への対応を臨機応変に変えて行く必要があります。冬ならではのイベントを安全に満喫するためにも、事前に道路情報や天気予報を十分ご確認頂き、装備もチェックして体調を整えた上で妙高高原にお越し頂きたいと思います。

 「雪上観察会」に関する詳しい情報は、環境省の下記ホームページのトピックスをご覧ください。また天候による予定変更等の各種お問い合わせは、妙高高原ビジターセンターまでお電話にてお願い致します(0255-86-4599 受付時間9:00~17:00 定休日:毎週水曜日・木曜日)。

「環境省長野自然環境事務所ホームページ」
https://chubu.env.go.jp/nagano/