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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

皆さんの安全は私たちが守ります!

2012年12月19日
名古屋
 稲永ビジターセンターと藤前活動センターでは、これまで地震発生時の避難訓練を今年は数回実施してきましたが、今回は施設内で出火したことを想定して消防訓練を行いました。火災発生の危険は、ちょっとした気の緩みや放火による火災を考えると、どのような建物にも常に存在します。特に、稲永ビジターセンターは自然と調和する目的で木材が多用されているため、外国からの来館者に「この建物で火事が起こったら怖いですね」と心配されることがよくあります。



【消防訓練の事前打ち合わせをする様子】

 万一、火災等の災害が発生した場合は、被害を最小限に止めるためにも、我々を含め、センター内のスタッフ全員が、落ち着いて適切な行動をとることが大切です。
 
 今回の訓練では、消防署への通報者、避難誘導者、初期消火者などの担当を決め、来館者の避難、誘導及び消火器の使用方法を習得しました。

 火災が発生したとの館内アナウンスが入ると、私は広い館内を「火事や!火事や~!!」と叫びながら周囲に火災の発生を知らせ、来館者がいると想定して決められた避難経路を使って、安全な場所まで避難誘導する訓練を行いました。また、来館者を想定して逃げる際には、頭を低くして、濡らしたハンカチを鼻・口に当てて、煙を吸い込まないよう指示を出しました。

 いざという時に備えて、火災報知器や消火器の設置されている場所を把握しておく必要があるので、各消防設備の設置場所の確認も同時に行いました。
 
 非常口や避難通路に物が置かれていると、避難経路が断たれて大変危険です。今回の訓練では両センターともに障害となるような展示物等は置かれていませんでした。



【消火器と火災報知器の設置場所を確認する】

 消火器が設置されている場所が把握できていても、使用方法が分からなければ何の意味もありません。そのため、消防署から訓練用消火器をお借りして、実際に消火活動が行えるよう、消火器の構造を理解し、初期消火訓練を行いました。
 

【訓練用消火器(はやわざクン)】

 この訓練用消火器の名前は「はやわざクン」。

 タンク内部には消火剤の代わりに水が充填されており、表面には分かりやすいイラスト付きの取り扱い方法が示されています。出火元から約3~4m離れた位置から、目標物めがけて消火器のトリガーを引くと勢いよく消火剤(水)が発射され、その距離感や消火器の重みを体感しました。



【初期消火訓練を行うセンタースタッフ】

 今回の訓練で、センターと来館者を火災から守るために、日頃から消防訓練を実施し、火災に対する行動力を身につけておくことが大切だと感じました。