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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

秋の気配

2012年09月11日
白山
こんにちは。
白山ROの世良です。
白峰は大分前から涼しいのですが、夜窓を開けながら寝ていると寒いです。
あっという間の夏を振り返る間もなく、昨日、南竜ヶ馬場での自然観察会の下見の為、秋の白山に行って参りました。

雷!という予報とは裏腹に、白山は多少雨も降りましたが、ほとんどが青空で私を迎えてくれました。
山上に行くと、まだまだ高山植物が残っているではありませんか。

【クロユリだそうですよ】
それでも、夏の終わりに咲くハクサントリカブトや、オヤマリンドウ、ミヤマリンドウなどの青い高山植物が多いなか、秋を感じさせる物が沢山あったので少し紹介したいと思います。

登山者の多かった夏を終え、平日に白山に登ると、一気に人が少なくなります。
人が少なくなると、色々なものが登山道に顔を出してくれるので色々気づかせてくれます。


昨日は、哺乳類の糞が沢山登山道に落ちていました。
中をほじってみると、木の実がたくさん入っている糞も、方や何かの毛だらけの糞もありました。
色々な糞を観察していると・・

【糞に突っ込む甲虫。お取り込み中スマナイ!】
なにやら、糞に顔を突っ込んでいる甲虫が・・。
何か分からないですが、糞も生きものを支えているのですね。
素晴らしい。


また、南竜湿原の方に行くと・・
何かが黄色い。

【レンズに水滴が付いていますが!!黄色い!】
何が黄色いか見に行くと、湿地によく生えているイワイチョウでした。
その側には、アオノツガザクラが・・

【アオノツガザクラ。可愛い花もカボチャ色になっています】
ぶらーんと花茎にぶら下がった黄色か白か分からない素敵な色をした植物も、果実になるときに直立し、こんなにも茶色くなるんですね。


そして一気に人がいなくなると一気に増える物・・それはゴミです。
このことにも秋を感じさせてもらっています。なんだかとても悲しく、一関係者としてどのように改善していけばよいのか言葉に詰まります。

そんなこんなで秋は気分が寂しくなると言うことがありますが、こんな事で皆さんの気分を損ねたくないので奮闘しています。
そして「登山好き」から、ゴミを拾ってくれるような「ナチュラリスト」が生まれてくれればと思います。

そんな色々な秋を感じさせてくれる白山。
紅葉ももうすぐですね。