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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

藤前干潟に漂着するもの

2012年07月04日
名古屋
皆さん、こんにちは。
昨日は名古屋では大雨が降りましたが、
今日は青空が広がって暑いくらいの藤前干潟です。

昨日のような大雨の後には、3つの川の河口にある藤前干潟には大水が流れ込み、
上流から大量で様々な物が流されてきます。

先月半ばに襲来した台風4号とその後の大雨の後も多くのゴミが流れてきていました。

【堤防沿いに漂着したゴミ】

最も目立つごみは、ペットボトルです。
ペットボトルを始めとするプラスチック製品は水に浮くため、
どこまででも流れていきます。
野球やテニス、サッカーのボールも非常に多くみつかるゴミです。

【大量の枯れたヨシとともに流れてきたプラスチックゴミなど】

そして、最近なぜかよく見かけるのが、回転寿司のお店で使われているお皿です。
川の上流で大量に不法投棄されたものが流れ着いたのかもしれません。
さらに、ライターや注射器など危険なゴミも頻繁に目にします。

【回収したお皿やカゴなど(上)、注射器(下)】

これらのほとんどのゴミは、人のちょっとした気遣いによって
川や海への流出が防げたのではないかと思うと、哀しい気持ちになります。

藤前干潟には上述の人工物だけでなく自然の物も漂着します。
例えば流木がそうです。

【堤防に流れ着いた流木】
流木の漂着は漁業の行われていない藤前干潟では大きな問題にはなっていませんが、
伊勢湾の島々では流木が大量に漂着し、漁業に深刻な影響を与えています。

このように、藤前干潟には人工物から自然物まで、様々なものが漂着します。
そして、これらの漂着物をじっくり見ると、
漂着ゴミの問題や藤前干潟の上流や下流の環境のことなどを考えることができます。

皆さんも、干潟や海岸の漂着物をみつけたら、
それらの経緯や行方にも思いを馳せてもらえたら良いなと思います。


~藤前干潟は2012年11月18日でラムサール条約登録10周年を迎えます~