中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

春のあしおと

2012年04月20日
妙高
 今年は妙高高原自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとしての3年目、発信する情報の質にこれまで以上にこだわって、「環境省の取り組み」を中心にタイムリーな情報発信を心がけていきたいと考えております。今年度もよろしくお願いします。

 さて、今週の中頃に上越森林管理署での打合せに向かう道すがら眺めた、日本三大夜桜の一つ上越市高田公園のソメイヨシノはようやく花が多くなってきたところでしたが、同じ日の午後打合せのため訪問した糸魚川市役所の前、「中部北陸自然歩道」(※1)の天津神社(あまつじんじゃ)に向かう桜並木は…




 ご覧の通り、ほぼ満開。
南北に細長い新潟県、同じ上越地方でも場所によって、春の到来にかなりの差があります。

 春の便りが相次ぐ中、地元の皆さんが過去に例が無いと言うほどの積雪にみまわれた妙高高原でも、雪堤はかなり低くなり、現在は1.5メートル程の高さになりました。
 幹線道路脇の雪が溶けはじめた斜面の下からはフキノトウも顔をだしはじめ、春の到来を感じさせてくれます。保護官事務所の前庭、除雪機の脇からもようやく顔をだしてくれました。




 同じ日の昼前いもり池の様子を確認しに行くと、ちょうど池の平区の区長さん他2名の地元の方が、除雪機と小型ブルドーザーを使って、遊歩道に1メートル以上残った雪の除雪作業をされていました。




「ミズバショウが咲きはじめているしね。こうやって雪割りしておくと、風が通って溶けやすくなるんだよ。」
 そう言いながら、すっかり春めいた明るい日差しの中、堅くしまって飛ばしにくい雪の除雪を少しずつ進めておられました。
 いもり池の流れだしに架かる橋を積雪から守る「渡し木」も外されていて、地元のみなさんの力でミズバショウ・シーズンを迎える準備が着々と進められています。

 妙高高原自然保護官事務所でも、いもり池「ミズバショウ解説活動」の準備を現在進めているところです。
 この「ミズバショウ解説活動」は、4月28日(土)から5月6日(日)の9日間毎日、環境省パークボランティアの皆さんが池の周りの遊歩道のところどころに立って、訪れた皆さんにミズバショウといもり池周辺の自然について解説している活動で、どなたでも無料で聞いて頂くことができます。
 高原の春を満喫しながらボランティアの皆さんの多彩な解説に耳を傾けて頂けば、妙高高原の自然の懐の深さを実感して頂けるのではないかと思います。

 生きものたちに満ちた春まであとすこし、妙高高原でしか味わうことのできない春を体感しにいらしてみてはいかがでしょうか。

 ※1:中部北陸自然歩道
  長距離自然歩道の一つ。
  長距離自然歩道は、四季を通じて手軽に、楽しく、安全に自らの足で歩く ことを通じて、豊かな自然や歴史・文化とふれあい、心身ともにリフレッシ ュし、自然保護に対する理解を深めることを目的に整備されています。長距 離自然歩道のうち、新潟、群馬、富山、石川、福井、長野、岐阜、滋賀の8 県にまたがっているのがこの「中部北陸自然歩道」です。
  詳しい情報は、環境省ホームページ→「自然環境・生物多様性コーナー」→ 「エコツー」→「その他 自然大好きクラブ」から入って頂くか、下記アド レスからアクセスしてみてください。

 「自然大好きクラブ 長距離自然歩道を歩こう!」ホームページ
 http://www.env.go.jp/nature/nats/shizenhodo/index.html