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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

冬の鳥たちと赤い実

2012年01月31日
名古屋
今冬の気温は全国的に例年を下回る日が多いそうで、藤前干潟も寒い日が続いています。
今日は特に伊吹山から川を沿って下ってくる「伊吹おろし」が身にしみます。

【朝、霜が降りていました】

寒い日だと外に出るのも億劫になってしまうほどですが、
こんな日にも藤前干潟やその周辺には多くの鳥たちがいます。

稲永ビジターセンター周辺にはグミなどの実がなる木がたくさん生えており、
冬の間、これらの実を食べる鳥たちがたくさん訪れるのです。
こちらはちょうどお食事中のカワラヒワです。
(カワラヒワは稲永公園で年中見ることができます。)

【12月初旬にグミの実を食べるカワラヒワ。まだ赤い実がたくさんなっています。】

しかし、12月初めには木の枝という枝になっていたグミの実は
様々な鳥に食べられてしまい、いまやほとんどない状態に・・・。

そんなカワラヒワが今どうしているかというと、
下に落ちた実の破片を拾って食べていました。

【落ちているのもおいしい?!】

稲永ビジターセンターの周辺では、他にもこのような鳥たちが見られます。

【今回は干潟の鳥ではなく、野の鳥をご紹介しています。】

冬鳥のツグミを初め、メジロ、シジュウカラ、そしておなじみのスズメたち。
ツグミやメジロはよくグミやピラカンサといったの赤い実を食べていますよ。

そしてこんな寒い日々に、一生懸命生きるこれらの小さな生き物をみるにつけて
季節に応じて生きていく生き物のたくましさを感じます。

しかし、気が付けば間もなく立春・・・。
出勤途中に稲永公園付近でシデコブシの芽をみつけました。
藤前干潟周辺では、すでに春の足音も確実に聞こえているようです。

【フサフサの衣をまとっています。】

冬のバードウォッチングも楽しいですが、「春」が待ち遠しい日々です。
鳥たちも春を待っているでしょうか・・・。