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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

上高地の冬期利用について

2012年01月13日
上高地
AR日記を御愛読の皆様。初めまして、今冬より上高地自然保護官補佐として、今後の上高地の自然環境の保全を担う佐々木 政喜です。

上高地は11月15日の閉山を機に、すっかり静かになりました。また、最近の強烈な冬将軍の到来のため、積雪も多くなっていることでしょう。

そこで、上高地への入山には、しっかりとした冬山装備が必要です。
開山期間中は簡単に歩ける上高地も、閉山後は自然の荒々しい姿を見せます。平成21年度には県道上高地公園線上で雪崩も発生しています。



(上高地公園線上の雪崩時の状況)

大切なことは、まず軽装備で入山しない事です。(閉山後の上高地は立派な冬山です)
恐怖を感じたら引き返す勇気も必要です。

もう一つ大切なことは、環境への負担です。
上高地では、周辺環境への負荷を押さえるため、冬期期間中に使用できるトイレが4か所あります。

①大正池横の公衆便所
②中ノ瀬地区の公衆便所
③上高地バスターミナル横の公衆便所
④小梨平の公衆便所です。

いずれも1名ずつの利用しか出来ないので、大勢で入山される場合はパーティを分け、入山時間帯をずらすなどの工夫をお願いします。

上高地出発前にもう一度確認し、野外での排せつはやめましょう。

また、上高地でのキャンプは小梨平野営場のみとなっています。

最後に、「湿原への踏み込み禁止」です。上高地には田代湿原や明神湿原など貴重な湿地があります。雪がたくさんあるからと言って湿原への踏み込みはやめましょう。湿原周辺では進入防止用として湿原周辺にトラロープ(黄色と黒色のロープ)を張っているので注意してください



(写真のようにロープが張ってあります)

上高地の冬期利用に関しては環境省のHPにも掲載されています。

https://chubu.env.go.jp/nagano/pre_2011/1207a.html


冬期入山に関しての注意事項や冬期公衆便所の位置など確認し、自己責任のもとでの入山をお願いいたします。