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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

花の山、根子岳

2011年06月29日
戸隠
まだ6月なのに、各地で真夏のような気温を記録していますね。
しかし、私の担当する菅平地域は標高が高く、夏もクーラー要らずの
爽やかな気候です。

さて、菅平高原にはシンボル的な山が二つあります。
ひとつは、いわゆる百名山で有名な「四阿山(あずまやさん)」。
そして、もうひとつの「根子岳(ねこだけ)」は「花の百名山」として
人気があります。
春から秋にかけて、いろいろな花々が登山道を彩り、
登山者の目を楽しませてくれます。

先日、この根子岳山腹で植生調査を行いました。
藪をこぎつつ、登っていくと、目の前に広がったのは…



<レンゲツツジの赤いじゅうたん!>

レンゲツツジの大群落。
樹林の中で鮮やかに咲き誇っていて、それはそれは見事。
里ではもう散ってしまいましたが、山はさすがに涼しいようです。

レンゲツツジの燃えるような赤に対比して、登山道沿いには
様々な白い花も咲いています。




<上左:アマドコロ、上右:ツマトリソウ、
下左:コケモモ、下右:アズキナシ>


こちらは、クロマメノキの花。
希少な高山蝶・ミヤマモンキチョウの食草です。


<かわいい白い花の後には、紫色の実がなります。>


ちなみに、花の百名山・根子岳を代表する花は「ウメバチソウ」。
こちらは夏から秋にかけて白い可憐な花をつけます。
また、秋にでも紹介したいと思います。

今回の調査では、改めて植生豊かな根子岳を再確認することが出来ました。

これからの季節は、マルバダケブキやマツムシソウ、ハナイカリなどの、
多種多様な夏の花が楽しめます。

避暑とお花見ハイキングを兼ねて、菅平高原に足を伸ばしてみてくださいね。
※根子岳には水場がありません。
 入山の際には、十分な飲み物をお持ちください。