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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

浅間山で自然観察会を行いました

2011年06月21日
万座
6月12日に小学生を対象とした自然観察会を行いました。
観察会前日に雨が降り、当日の天候が心配されましたが、夜のうちに雨も上がり無事開催することができました。きっと参加してくれた子供たちの日頃の行いが良いためでしょうね。みんな、ありがとう!!
今回の観察会は、車坂峠から表コースを通り黒斑山山頂を目指すルートでした。1年生から6年生まで12人の小学生と保護者、計20人の方が参加してくれました。


【出発前に若松レンジャーから国立公園についての説明】


目的地となる黒斑山は、現在浅間山の外輪山の一部となっています。その昔、火山として活動を行っていましたが、約26,000年前に大崩壊を起こし現在の形になったと言われています。登山道では黒斑山が活火山であった痕跡を見ることができます。大きなゴロゴロ岩や平べったい石、石の色も赤や黄色や黒などがあり、足下の道の色が変わっていくことに子供たちも興味津々でした。

せっかくなので、石についての解説を・・・
溶岩に含まれる鉄分が高温で酸化したものは赤く変色し、黒い石は高温であっても空気と触れることがなかったため黒く固まったと考えられています。また、黄色い石は軽石でマグマや溶岩が発泡し気泡をたくさん含んだもので、持ち上げてみると軽いです。(より詳しく知りたい方は、「NPO法人 浅間山麓国際自然学校発行『浅間火山ガイド』」のパンフレットをご覧ください。高峰高原ビジターセンターで配付しています。)

石の変化の他にも、ハクサンイチゲやカラマツの花などたくさんの植物に出会うことができました。解説にも一生懸命に耳を傾けてくれました。みんな、それぞれお気に入りの花は見つかったかな?

【左上:なんで赤い道なんだろう?、右上:お気に入りの花の発表会、左下:カラマツの雌花、右下:ハクサンイチゲ】

小さい石がゴロゴロしているところもあり、歩きづらかったとは思いますが、元気に登頂してくれました。黒斑山山頂に到着後、お待ちかねのお昼タイムです♪家族ごとに浅間山を眺めながら、美味しいお弁当を頬ばっていました。頑張ったから余計に美味しかったのではないでしょうか。


参加してくれた子供たちからは「大変だったけど、また参加したい」「また登ってみたい」といった意見や、保護者の皆さんからも「山を身近に感じることができた」「良い経験となった」などのご意見を頂くことができました。

今後も自然観察会を計画していきたいと思っております。ご興味のある方は是非ご参加くださいね!

【槍ヶ鞘からの眺望】